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15/11/19

【失敗中古車輸出出張体験談 3】

Image by Olia Gozha

昨晩パスポートを見直していましたが、ボリビア出国のスタンプの
日付が1995年9月25日となってました。

ほぼ、今から18年前の今頃にボリビアにいたのだと思うと、感慨深く感じました。

では続きです。。。

イキケの街を一通り見回ったあと夕刻

晩御飯前に旅行代理店に行きボリビア
-ラパスまでの旅券を購入した。その時に代理店のおばさんが何か私のパスポートを見てカルロスにスペイン語で話しかけて
いたけど理解できないし、特には問題
なさそうに思えたのでそのまま代理店を後にした。

出発は明日午前中、カルロスと食事を終えホテルへ戻った。

「ボリビアってどんなとこだろう?     ま、カルロスがいるから何とかなるか。」
そう思い早めに就寝した。

いよいよ次の日朝9時。カルロスが既にホテルのロビーまで待っていてくれていた。
フロントで暇そうにしていたタクシーに乗り込み一路空港へ。

LAN CHILEの飛行機のチェックインカウンターにて何も問題なく行けると
思いきや、キャビンアテンダントが少し顔色を変えてカルロスに話しかけた。

(平成7年当時のボリビアへの入国は日本でビザを申請しておかないと入国できなかった。)

カルロスは「お前ビザ持ってなかったのか!?なんてこった。。」といかにも全く私は知りませんでしたのような感じで私に話しかけてくる。思えば昨晩ちょっと代理店のおばさんが尋ねていたのはこのことだったのではと思えどもう遅い。

「いや、行く予定がなかったボリビアに誘ってきたのはお前やん、そんなこと俺がわかるわけないやろ。で、どうすんねん。」と返しすと「しょーがない、パスポートを貸してくれ」と何やら
ボールペンで自筆で私のパスポートの空白部分に何か書いている。

``VISA EMERGENCIA`` ``DADO EN CHILE POR-ZODIAS``よくわからないがどうも
「緊急ビザ」と、大使館院番号のようなものを自筆で書いてくれたようだ。

「大丈夫、俺は日本にあるボリビア大使館にコネがある、いざとなれば何とでもなる。」私にそう言うと、今度はアテンダントにスペイン語で何やら同じように話している。アテンダントの怪訝そうな顔が
私からもよくわかった。

最終的に「私は知らんからね」的な感じで会話を終えたアテンダントはスタスタと
ボーディングゲートへ行ってしまった。頼る人がカルロスしかいない以上、ついていくしかないなと思い、そのまま搭乗時間が来るのを待った。

「当機は、まずペルーのアリカを経由した後、アリカからボリビア-ラパスへと進行いたします。」

アナウンスの声が飛行機内全体に聞こえる。

(1800年代後半から1900年代にかけて      ボリビアとチリは戦争し、チリが勝利してボリビアの領土だったしていた港町(イキケ)を奪ってしまったためそれ以降、2カ国間の関係は非常に悪く、今でも飛行機で二国間は直接は飛んでいない。そのため、両国間と比較的仲のいいペルーを経由して飛行している。)


飛行機の予約1日前にチケットを買ったため、カルロスは機体前側、私は機体後ろ側へと離れて座った。飛行自体は何もなく、普通に1時間経つか経たないかで経由地アリカへ降下し始めた。

カルロスは「ちょっとお腹が痛い、降りたらトイレに行くからそのまま前の列に並んで付いて行ってくれ。」


そう言い残すとまた前の席に戻っていった。中継トランジットだから言われたまま行けばいいか。と、軽く考えアリカへの
着陸を待っていた。難なく飛行機はアリカの飛行場へ到着。カルロスは走るようにタラップを降りてトイレを目指して走って
行った。ってか飛行機内ですれば良かったやん。と今にして思う。

「前の列に並んでついて行ってくれ。」その言葉に従い前の人について行った。地方空港の一角のようなアリカの飛行場は全てスペイン語でしか書かれていない。前のプレートには``SALIDA``と書かれている。「何だろう?とにかく一度出れば良いのかな?」なんて思って SALIDAのプレートをくぐるようにして抜けるとゲートが
出てきた。そこの自動扉が開くと、そこは飛行場出口。

「タクシー?タクシー?アミーゴ?」などと寄ってたかってタクシーの運転手が尋ねてくる。

「あわわあ~」、と思わず動転して言って慌てて「OKAY,オーケー、」とごまかして
違うゲートを探した。

飛行場出入口を何箇所かと廻り何とかまた中へ入れるゲートを探し中に入ったが、
全く係員がいなく、電気もついてなく、    シーンとしたところに来てしまった。とにかくまずはベンチに腰掛けた。

「はぁ、どーしたらええんやろか。。」    英語のほとんど通じないスペイン語だけの

飛行場、全く使う予定の無さそうなチェッキングゲート、ちょっとカビ臭い内装の室内。腰掛けながら途方にくれていた。

「アリカで降りる人もいるからそこは気を付けてとカルロスからの一言があればなあ。。。」

しかし事態はタラレバではない、色々考えながら待つこと15分、まさしく鬼と言っていいくらいの形相でイキケでチェックインしたフライトアテンダントのお姉さんが走ってきた。

続きは明日。

読んでくれてありがとうございます。

KEN

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