第百九章 Love is blind. ラブ イズ ブラインド

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第百九章

「Love is blind.  ラブ イズ ブラインド」

n回目にAである確率をa(n),Bである確率をb(n),Cである確率をc(n)とすると
a(n+1)=(1/3)a(n)+(1/9)b(n)…(1)
b(n+1)=(2/3)a(n)+(4/9)b(n)+(1/3)c(n)
=(2/3)a(n)+(4/9)b(n)+(1/3)(1-a(n)-b(n))
b(n+1)=(1/3)a(n)+(1/9)b(n)+(1/3)…(2)
a(1)=1/3,b(1)=2/3,c(1)=0
(1)-(2)
よりa(n+1)-b(n+1)=1/3
よって
a(n+1)=(4/9)a(n)+1/27
これを解くとa(n)=(1/15)+(3/5)(4/9)^n

  このような高校レベルの数式を見たときに、頭がスッキリするのか、頭が痛くなるのか、ここで理系か文系か分かる。私は「教育学部」出身で、英語講師から仕事が始まったけれど数学ラブの人間だ。

  のめり込むほど好きだと、何も生み出さない人間関係のトラブルから目をそむけたくなる。時間とエネルギーの無駄に思えるからだ。

「Aくんが、Bさんを好きなんだって」

「Cの野郎が気にいらねぇ!」

 こんな話からは、何も生まれないように感じるのだ。好きだ、嫌いだと言っても5年も10年も続くことは稀だ。死ぬまで続いたとしても50年。何千年も続く、数式の普遍性や研究対象の宇宙や生物の進化に比べたら一瞬のうたかたのようなもの。

 したがって、「永遠の愛」といったテーマには興味を持てない。「永遠の友情」とか「絆」とか、定義も明らかでない概念は研究対象にならない。理系の人間はそう考える。ガリレオの湯川先生の姿勢をご存知でしょう?

  中学3年生には「理科」「社会」の指導もさせてもらっている。時には中学1年生で習う内容や、中学2年生で習う内容を全く知らない子もいる。詳しく聞くと、中学1年生や2年生の頃はクラブばかりやって遊んでいたそうだ。

  助け合いだ、チームワークだという人間関係を重視するように学校から、先生からプレッシャーをかけられる。理系の子は自分の判断で、

「そんなものは重要視するに値しない」

 と感じて数式や英語の勉強に没頭する。没頭すると、他のものが見えなくなる。私も数式ラブなので、そういう子の気持ちがよく分かる。さて、

3年後に、数式に没頭している生徒と人間関係重視でクラブばかりやっている人間のどちらの成績が上になるでしょうか。

  同じ才能なら、結果は明らかです。私は、そういう結末をイヤというほど見てきた。これは、受験指導をしている人なら誰でも知っている現実だ。なのに、口にすると攻撃される。

「勉強などより人間関係の方が大切に決まっているだろう!」

「成績が良くてもオタクじゃ困るだろうが」

 こんな誹謗中傷が乱れ飛ぶ。しかし、私の経験から分かっていることは理系女子の方が人間重視を叫ぶ方たちより、よほど冷静沈着で人格高潔の場合が多い。皆さんの経験ではいかがでしょう?

 学年で上位の5人を思い浮かべてください。その5名と、クラブばかりやって勉強を放置している5人を思い出してほしい。明らかに上位5名は人格が崩壊していますか?何千人もの受験生を指導してきた経験から、私は自信を持って言う。

「成績優秀な子の方が基本的生活習慣がしっかりして性格も円満な子が多い」

 私だけではなく、大多数の人が同じように考える。だから、就職の時に「学歴」が重視される。結婚の時に、女性も「学歴」を気にする。人生の重要な決断の時には、人間は本音が出るものだ。

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