タカコとケンジの物語

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「あまり遠くないから今日は歩いて帰りませんか?」

 と、健二に言った。健二は、ためらいながらも

「いいですよ」

 と言った。帰り道にあった松坂屋ストアによって買い物をしたりしながら下宿の方へ向かった。

「私の彼氏はキューピーより、こっちのマヨネーズが好きなんですよ」

 と言われたときは、なぜか不愉快だった。

 

  It was difficult for Kenji to understand Takako.  One day shesaid

“It’s not so far, whydon’t we walk to our house.”

 Kenji was agreed and they started to walk.  They went into a store to buy somefoods.  When Takako said

“My boyfriend don‘t likethis mayonnaise”,

 Kenji was unpleased.

 

 そんな夏の暑い日、貴子は健二に

「暑いから、そこの喫茶店でアイスコーヒーでも飲んでいかない」

 と誘われた。健二も暑かったので一緒に喫茶店に入り、大学でのこと、将来のことなどをいろいろ話した。

 

  One summer hot day, Takako said,

“It is so hot.  Why don’t we go to a coffee shop?”

 They enjoyed an iced coffee and talked about the present life and the future life.

 

 ある日、お互い生活費が大変で、特に食費がかさむ話をしている時に

「じゃ、今晩は夕食を作ってあげようか。外食より安くすむよ」

 と、貴子が提案した。貧乏学生だった健二は

「それは助かるけど」

 と言った。

「二人分を作ると、一人分が安くなるもんね。1人分は払ってね」

 

  It was expensive to live in a big city like Nagoya.  They are not rich.  Then Takako said,

“We need much money to eatout.  I can cook by myself.  Do you want to eat dinner with me?”

“That helps me a lot.”

 Kenji said.

 

 食事を作ってもらいながら、健二は疑念が湧いてきた。

「なんか、親しくなってきたのは嬉しいけど、彼氏がいるんだよな」

  彼女のアパートの近くに行った時に、寄ってみたら

「あ、ごめんなさい。今日はちょっとダメなの」

  と言われたことが気になっていた。あの時、奥の方に人の気配がしたのだ。

 

  Eating dinner, Kenji saidto himself in his mind.

“But she has a boyfriend.”

  The other day when he visited Takako‘s house,she said

“I‘m sorry but I have a guest today.”

 

 

「名古屋大学ラブ・ストーリー(4) お祭りと同窓会」

 

 健二は貴子を自分の町のお祭りに誘ってみた。健二の両親は驚いた。健二は彼女を家に連れて行ったことなどなかったからだ。それで、健二の両親は貴子のことを根掘り葉掘り健二から聞きだそうとした。

 

  Kenji invited Takako tohis parents’ house in Shizuoka.  Theywere going to have a festival.  Kenji’sparents were surprised because he had never invited his girlfriend to hisparents’ house.  Then Kenji’s mother asked a lot to know who she was.

 健二は、両親の心配性を笑っていたのだが実はそういう話ではなかった。両親が心配していたのは息子の嫁になるかもしれない女性の出自だった。どこから調べてきたのか分からないが、ある日、健二は母親から告げられた。

「その子はやめとき。どうも部落出身らしい」

  最初は、健二は何のことが分からなかった。

「そういえば、歴史で部落問題とか習ったことがある」

  という記憶があった。それで、健二はいろいろ本を読み漁り調べてみた。

 

 It was a laughing matter for Kenji.  He thought his parents worried too much.  However he was misunderstanding.  What his mother was checking was her birthplace or her relatives. 

 One day, his mother told Kenji that Takako might be from Buraku people.

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