第百三十三章 求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん
第百三十三章
「求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん」A
中3少年、教諭暴行で逮捕 けんかの仲裁に激怒 兵庫・たつの市
12月19日(土) 2015年
教諭に殴る蹴るの暴行を加え、けがをさせたとして、兵庫県警たつの署は18日、傷害容疑でたつの市立中3年の少年(15)を逮捕した。同署によると、少年が別の男子生徒ともみ合いになっていたのを教諭が止めようとして暴行を受けた。少年は「仲裁に入られて腹が立った」と供述しているという。
学園ドラマというと「スクール・ウォーズ」の昔から「ドラゴン桜」まで、スポーツであろうが東大受験であろうが、とにかく“落ちこぼれ”が主役でないとヒットしない。Storys でも「ビリギャル」とか「バカヤン」のように“落ちこぼれ”が主役のものしか支持されない。
なぜなんだろう?
現実を知らないはずはない。どの学校にも、暴力で他人を病院送りにした子、しかねない子はいたはずだ。たとえ立ち直ったとしても、落ちこぼれた子が普通の子になっただけ。
塾業界にも、「暴走族講師」とか「ヤンキー先生」のようなパフォーマンス講師が多い。マスコミも、目立つ講師ばかり称賛して儲かる仕組みだ。
落ちこぼれから立ち直って普通の生徒になったとしても、その子は誰かを救うのだろうか。私の指導させてもらっている子たちは、誰も注目しない。しかし、彼らや彼女らは地味に頑張って勉強している。
彼らは「プロジェクトX」や「下町ロケット」のような企業家、技術者や「Dr.コトー」のような医者になっていく。そして、苦しんでいる多くの患者を救っていく。こちらのグループの方が落ちこぼれグループの成功物語より感動的だ。
これは、どういうことかというと
「学園ドラマは、バカを扱うとヒットする。大人ドラマはマジメなのがヒットする」
とマスコミ関係者が思い込んでいるという事実。
しかし、本当にそうなのだろうか?
経験値の低い、無知な学生の頃はバカをやっている不良を面白がっても、大人になると誰が自分たちを守り、救ってくれるのか分かってくる。暴力団やヤクザとは関わりたくなくなる。
賢い子たちは、中学生や高校生の頃から分かっている事実だ。
人はなりたいものになる。
学園ドラマでヤンキーを称賛すると、
「ボクもああなりたい」
と思う子もでてくる。そして、ヤクザになるため“修行”を始める。
私は20歳の頃に、
「英語のスペシャリストになりたい」
と思った。
とりあえず、「英語検定1級」だった。当時、英検1級は三重県で毎年1名か2名しか合格しなかった。私は、四日市高校で50番くらいだったから同年代の中で考えても無謀な目標だった。
しかし、
「トンネルは掘り続けたら、いつは貫通する」
と思った。
大学では昼間は語学センター、夜はECCに通って2年。卒業後は、NHKやリンガフォンで2年。アメリカで教師をして1年。帰国して、英検1級の過去問を5周やった。結局、30歳で合格した。
「ほう、10年あれば無謀な願いもかなうってか」
それで、検証してみたかった。中学校では5科目を担当する先生は違う先生だ。
「担当できるのは1科目しか無理」
という常識がある。それで、これを覆してみようと思った。
最初の2年間は塾生にお願いして、地元中学で実施される中間期末テストを集めて「ニューコース」を見ながら解答を作った。1万枚ほどやって
「もう大丈夫かも」
と思った。県立高校の過去問を使って5科目の講習会を始めたのが3年目。それを5年ほど続けたら地元のトップクラスの子が集まってくれて、
「東大、ラ・サールの問題をやりたい」
というので、5科目を指導し始めたら10年ほど経過した。
「なるほど、10年でモノになる」
そこで、
「じゃ、あと10年で「数Ⅲ」をやろうか」
と思った。これは文系だった自分には無謀だと思われた。だから、黙ってコッソリ始めた。誰かに言うと
「無理に決まっているだろう」
とネガティブ発言を聞かされるハメになる。
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