とにかく助けなければ。見知らぬおばあさんが道路で倒れた・・

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12月29日の夕方5時10分。おばあさんが倒れた。僕の目の前だった。地元の友人との久しぶりの再会。忘年会へいく途中、見知らぬ老人が道路で倒れたのだ。白髪の痩せた女性だった。年齢は83歳を超えていただろう。小さな歩行補助車(シルバーカー・歩行補助用のショッピングカート)を杖替わりに押しながら歩いていたようだ。





(゚ロ゚) 大丈夫ですかーーーーーーー!!!!!!!!!!!



倒れ方が異常だった。びっくりして駆け寄った。年齢的に受身をとれるようなイメージはなかった。しかし、手をつくこともなく人形みたいに側頭部からストンと落ちたのだ。

しかも場所は一般道路。路地裏だったが交通量がおおい幹線道路から一本はいっただけの場所。平日の昼間ならそこそこ交通量はある。おばあさんは道路で、意識を失ったかののように倒れたのだ。






まるで熱中症で失神したひとみたいだった。ストン、と音もなく横になったのだ。しかし、現実はそんな生易しいものではない。かなりのご老体とお見受けする女性が何の前触れもなく倒れる様子は異常だった。しかも道路だ。冷たいコンクリートの地面だ。自動車も走っている。見慣れた公園のそばだった。最寄駅までは昔からある古い住宅街で高齢者がおおい地域だ。シニア・ご老人が非常に多い地域だった。それでも初めてすぎる体験だ。



僕は急いで駆け寄った。



痙攣しているようにみえた。おばあさんは足を伸ばしたまま痙攣しているかのようにピクピクと動いていた。出血はない。幸いなことに意識はある。顔を痛そうにしかめているが怪我はしていないようだ。しかし、自分では立ち上がれそうにない。身体が硬直したように固まっていた。恐らく、ショックを受けているのだろう。道路で倒れたという事実。それを受け入れながらも身体が思うように動かない。


僕は祖母のことを思い出していた。大好きだった祖母は、足が不自由になり晩年は車椅子で生活していた。ベッドから降りるのも人の補助が必要で、しんどそうだった。その姿を思い出していた。




(老人になると骨も脆くなる。ちょっとしたことで骨折する。大丈夫だろうか?)



おばあさんは痛そうな顔をしているが、僕に痛みを伝える様子はない。幸いなことに骨には異常はないようだ。だが、両足はピンと伸びたままで膝を曲げる動作を忘れているようだった。




おばあさん
ごめんなさいね。ごめんなさいね。ごめんなさいね。



しきりに謝っているおばあさんに「大丈夫ですか?怪我はないですか?」と声をかけながら、とにかく道路は危ないと、おばあさんに立ち上がってもらうことに集中した。身体を起こすのは難しいけどやるしかない。片側から肩と腰を支えながら身体を起こしてみようか?おばあさんの体勢ではむつかしかった。そこで背中から両脇と腰を支えながら身体を起こそうと考えた。運良く、背中はみえる状態だ。これなら脇から腕で支えられるし腰も支えやすい。おばあさんの身体への負担もすくない。




介護士の資格をもっていれば最適な方法がわかるのかもしれない。しかし、僕はそんな資格をもってはいない。自動車教習所で免許を取得するときに人口呼吸・心臓マッサージのやり方は習った。スイミングスクールで水泳の指導をしていたときに人命救助の訓練は受けた。それだけだ。たったソレだけの経験だった。

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