それは、神がかり的な出会いから始まった

5年ほど前になりますが、神憑り的な出会いがありました。
実は、会社の問い合わせフォームから
小説の執筆依頼があったんですね。
うちは、物語を書く会社ですが、小説はやっていないので、
丁重にお断りしようと連絡先に電話をしてみたんです。
出たのは、お母さんらしき女性の方。
少し電話で事情を聞きながら、
どういうわけか直接会って話を聞きたいと思ってしまいました。
たしか私、今週忙しかったんだよな~~( ̄_ ̄ i)
話聞いてる時間あるの?私…?
でも、なんでだろ~~?
この人には会わなくちゃいけない気がするのはなぜ?
こんな不思議な思いに駆られながら、
2日後、小説にしたいという彼女の半生を聞くことになったのでした。
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彼女は15歳のときに、中国残留孤児の母に連れられて
日本にやってきた中国人と日本人のハーフです。
中国で父親の暴力に耐えた日々、
日本で言葉の壁にぶつかり苦労したこと、
結婚相手が鬱になり、自分も癌に冒されてしまったこと、
2度の手術と離婚を経て、起業しようと思ったことなど…。
彼女がまとめた文章を読みながら、
泣いてしまっている自分がいました。
なんとかしてあげたい!と思いました。
もちろん、日本語を直し、
感動のドキュメンタリーに仕上げることは可能です。
でも、これをプロのライターに頼むと
すごい金額になってしまいます。
取材時間も含めると、1冊書き上げるのに
最低でも60万、いやもっとかかるかもしれません。
「少しずつだったら私もチェックできるから、
 ブログに書いてみませんか?」
これが彼女にとって本当にいい方法かどうかは分かりません。
でも、時々添削するくらいだったらお役に立てるかも…。
そう思って提案してみました。
添削料などいりません。
彼女のブログが多くの人の目にとまり、
今、病気で苦しんでいる人の支えになればそれでいい。
ただそんな気がしたんです。
うちのクマさんが入院していたとき、
同じ病気の人が書いた文章に私も励まされました。
会ったこともない人の話なのに、
読むだけでホッとして、元気になったことを思い出していました。
「では、どうしてこの話を書く気持ちになったのか、
 最初はここから始めましょうか」
というわけで、
来月から彼女のドキュメンタリーブログがはじまります。
あぁ、私はこのためにこの人に会いにきたんだ。
そう納得して、帰ろうとしたとき
ふと、どんな仕事で起業するかの話になりました。
そして私は、彼女に出会った本当の意味を知ることになるのです。
それは、結婚してからず~っと心の隅にあった
ある想いを叶えてくれるための出会いだったのです。


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