日本では絶対味わえなかった、心を通わせる、アンドリューの話。
アンドリューは、僕のテリトリーに「コンコン」とたくさんノックをしてくれた。
それに応えられず「うるさい」「もっといい叩き方をしろ」「静かにしてくれ」って、僕はドアを開けなかったんだ。
怖かった。そんな風に友達になれるのか・・。見栄をはる僕の裏側に、不安と恐怖が止まらない。
ユーざルーー
違うよ、ゆ・ず・る!
Oh!ゆーズる〜〜〜
・・うん、そんな感じ(笑)
・・・・・・
アンドリューはバカだなぁ!
ウッセー、おまえもナ!!
毎日のやり取りが、目に浮かんでくる。
そして、いつの間にか僕は、その、もやもやを言えないまま、彼と離れる時を迎えてしまう。
4.お別れのハグ・・そして。
そして、あっという間に3週間の終わりの日。
その日は、みんなでフェアウェルパーティーをして、その後キャンパスの広場に集まって、円を囲んだ。
暗い夜。周りは黄色い明かりを灯していた。キャンドルを持つ。厳粛な感じ。なぜかその時は、この時間が終わることが、全然よくわかっていなかった。
次々に他の日本人の仲間と、そのルームメイトとのアメリカ人が呼ばれる。
そして、日本とアメリカの国旗を持って、お互いに交換をし、ハグをしていった。
仲間は、それぞれの想いを秘めて、力強くハグをし、また二人となって色々な語らいをしていた。
スタッフさん
ユズル・アンドリュー
スタッフの人に呼ばれ、厳粛な面持ちでいった。
アンドリューと目があった。互いにTシャツを着て、あたりはシンとしていた。そしてハグをする。
その瞬間。走馬灯のように、彼との思い出が蘇る。
あなたの親御さんの人生を雑誌にしませんか?
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