【拡散希望】盲腸が破裂した瞬間って、やっぱ絶叫しちゃうよねwww

虫垂炎って、アレ伝染るんですか?

小学6年の後半、なぜかうちのクラスだけ、毎月1人ペースで虫垂炎になるという怪現象が起こった。時には2人のこともあったような気がする。

それは卒業月まで続き、晴れて中学生になった私にまで引き継がれた。

中学校に入学して、1週間も経っていただろうか。英語の授業で、ちょうど《Apple=りんご》と習ってるくらいの時期のこと。

福岡ではもう、初夏を感じるほどに温かい春だった。雲ひとつないような青い空が、眩しく輝いて見えた。

1時間目か2時間目かは覚えていないけど、授業中に急にお腹が痛み出した。痛みが酷くて保健室に行くも、あまり痛がるので、すぐに家に電話をされた。

痛む場所が変わるというので「もしかしたら盲腸かもね」と保健の先生に言われた。先生は軽く盲腸だと言うけれど、言われたこっちは冗談じゃない。

ついこの前まで、数ヶ月間もクラスメイトが虫垂炎になり続けた小学校のクラスにいた私は、あの悪夢が蘇った。

次は誰の番だ?

皆がそうビクビクしていたあの恐怖を思い出して、ゾッとした。小学校を卒業して終わったと思っていた怪現象は、終わっていなかったのか。

まさかね、まさかね、そう気休めに思ってみても、お腹の痛みは信じられないほどに増してきた。

迎えが着いたらすぐに帰れるようにと、何故か職員室の年季の入った応接セットに座らされていた。

やたら、可愛いね、可愛いね、と言ってくる気持ち悪い先生(本当はとても優しくて素敵な先生だったと大人になって気付きました)が、笑いながら話しかけてきた。

反抗期の私
痛っ……
てめぇ、話しかけんな
先生
あははは。
Wakiは可愛いねー。

気持ち悪い!!!

こっち見るな!笑いかけるな!あっち行けよ!

イライラがMAXになった瞬間……

ぅっ………わああああああああああ!!!!

MAXになったお腹の痛みに絶叫しながら仰け反って、139cmの12歳の少女は、しがみついていた応接セットのソファの肘掛を、先生の目の前でぶっ壊した。

どうやら、これが盲腸破裂の瞬間だったと思う。

わっ!イス壊した!
どこにそんな力があるんだ⁉︎

そう話しかけられても、グッタリして動けなかった。

先生は「いいよ、大丈夫。直してあげるから」と、生意気盛りの私の手から外れた肘掛を取って、ソファに嵌めてくれた。


しばらくして、母が迎えに来た頃には、何故だか全く痛みが消えていた。とりあえず、もう大丈夫っぽいと思ったけど、先生から盲腸の疑いがあるので、病院に連れていってくださいと言われた母は、病院の午後からの診察に連れて行ってくれた。

ちょうど正午くらいに家に着いたから、お腹も空いて、普通に昼食も食べれた。さっきまでの痛みが嘘のように消えていて、母娘共に、形だけ行くか、という感じで病院へ向かった。

診察室で、お腹を押されても痛みはあまり感じなかったから、盲腸じゃなかったんだろうと安心したのも束の間、血液検査の結果、白血球の数値が異常に高くなっていると告げられた。

私が今日から一週間、四国に出張なので
帰って来てから手術じゃダメですか?
医師
うーーーん………
ちょっとこの白血球の数値じゃ
直ぐに開けてみないと怖いね
はあ……
そうですか

話しを聞いていると、どうやら手術されるらしいと分かった。


え⁉︎ちょっと待ってよ!いきなり手術⁉︎今からお腹を切られるの⁉︎

と、口には出さなかったけど、心の中では大騒ぎをしていた。

もう痛くないのに、なんで手術しなきゃいけないのか、よく分からないからお腹を開けてみようというテンションなら、喚いて手術から何とか逃げられるかもしれないとも思った。

白血球が多いと、何処か病気っていうサインなんだよって先生に言われても、どうしても腑に落ちない。だけど、口答えを許さない母に嫌だと言うことはできず、素直に従うしかなかった。

お腹を切るということさえ、母が相手だと嫌だとも怖いとも言えなかった。

手術着に着替えて、心肺機能を測るのに、何かを吹かされた。麻酔をするからと、めちゃめちゃ痛い筋肉注射をされた後、背中にも注射をされた。

そしていよいよ手術。下半身麻酔だから意識はある。

おじいちゃん先生は、手術は15分くらいで終わるからと言って、気軽に話しかけてきた。

兄弟何人?
え⁉︎……三人です
ふーん。長女?
あ……はい

え?ちょっと待って。今、手術中だよね?おじいちゃん!手術中だよ!

この先生は大丈夫なのかと心配していたら、耳を疑う驚きの言葉を聞かされた。

盲腸がないねー
破裂しちゃって、膿とか中身が
お腹に散らばってるから
腸を全部引っ張りだして
中と腸を洗うね

あ、はーい、お願いしまーす(はあと)

そんなノリで返すのが丁度いいくらいの軽いノリで、めちゃめちゃエグいことを言ってくる。12歳の女の子に、腸を全部引っ張り出すね、とか普通言う?と思いつつ、何をされるんだろうと不安になった。

15分だったはずの手術時間は、1時間ほどに延長決定。

「じゃあ、これから腸を全部出してお腹の上に乗せるからちょっと重くなるよ」と言われた。

下半身麻酔で腸を引っ張り出される感覚はなくても、確かに出された腸を胃の辺りに置かれてる重みは感じたし、最後まで引っ張り出せたかの確認で、腸をクイクイッと強めに引っ張られると、胃が引っ張られて、ウッウッとなった。

「よーし。お腹の中が空っぽになったから、中を洗うよ」

ここまで来ると「あ、はい」としか答えようがなかった。

洗浄中も相変わらず、学校楽しい?とかよく話しかけられた。

本当、大丈夫?頼むよおじいちゃん!

そう思っていた矢先。

手術も終わりかけで縫合中に

あ。
糸が余った。

とひとりごとが聞こえた。

先生、って看護師さんが何か言ってたけど

「ま、いっか」

と、また独り言を言っていた。

ええっ⁉︎本当にいいんですか⁉︎先生!ユルユルの糸のせいで、傷口ぱっかーんっていっちゃいませんか⁉︎

色々怖かったけど


あ。


って言った後の「間」が一番不気味だった。


そんなこんなで珍手術は終わって、先生と母が話してた。

先生、ありがとうございました
お母さん、盲腸、
中で破裂してましたよ。
手術を一週間遅らせてたら
腹膜炎起こして死んでました。
やっぱり開けてみて良かったです
はー。
そうですか

母は母で、へー。みたいな返しをする。

へー、って!

死ぬかもしれなかったのに、返事が軽すぎる。

この時、私は思った。

なんか、大人だからって皆がしっかりしてる訳じゃない。自分のことは、自分で守らなきゃ。って。

それで夜。

初めての入院なのに、付き添いもなく、1人で過ごすことになった。

手術で腸を全部引っ張り出して、グチャグチャに詰め込んでるもんだから、腸が自分で元の形に戻ろうと動いて、それが我慢できないほどの激痛だった。痛すぎたせいで、真夜中に胃液を吐いたほど、とにかく痛かった。

一晩中痛くて、地獄のような夜を越えて、やっと朝を迎えた。朝陽を見たら、少しほっとした。

それから術後の経過は良好だった。友達がお見舞いにきてくれて、笑わされたら、本当に痛かった。

糸が余ったと言われて、気になっていた傷口を見たら、とりあえずちゃんと縫われてた。

だけどやっぱり、本当に糸が余ってて、玉結びみたいな留める部分の位置が、傷口から浮いてたから、なるべく傷口が開かないように気を付けようと無駄に心配した。

腸を引っ張り出したから、傷口は人より大きくて、五針縫われてたけど、素人判断せずにちゃんと病院に行って手術をしたから、危機的状況には至らなかった。


ここでバタフライ効果を考えてみると、ここにポイントがあると思う。

もっと母親が弱気だったら、もしかしたら私が強く手術を拒否していたら、手術しなかったかもしれない。

そしたら私はもう、今は生きていないだろう。

実際、私が手術した次の年に、友達の弟でめちゃくちゃ良い子だった1学年下の男の子が、盲腸の誤診で腹膜炎になって亡くなった。

虫垂炎の誤診は本気で怖い。

【盲腸が破裂したら痛みがなくなる】という体験をした。気づかずに放置したら、腹膜炎が悪化して、死に至る。

痛みが消えたからって安心せずに、尋常じゃない痛みを感じたら、症状が消えても病院に行った方がいいという教訓にもなった。

この話が、誰かの命を救う情報になれば良いと思う。


こうやって、病気の体験を増やして今に至る。

たくさん入院したから、何回入院したのか、もう覚えていない。

ただ、これらの道を通らなければ分からなかったことが、山ほどある。

だから、私はこの人生を歩めて良かったと思っているし、感謝している。

そういった訳で、まだまだ病ストーリーは続くw


ちなみに、退院した次の月も、その次の月も、また引き続き元6年1組の誰かが盲腸になったのは、嘘みたいな本当の話。

最後に、15分程度で終わる手術だし、ありがちで軽く捉えられている虫垂炎が、実は危険と隣り合わせで、誤診されたり、そもそも受診しなかったりする可能性があって怖いなって感じた方は、宜しければこのストーリーをシェアしてください。

自分と、亡くなった友達の弟の経験が、誰か一人の命を守ることに繋がれば幸いです。

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