失聴経験 5補聴器 ③購入について言いたい!

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※約15年の内に色々と状況が変化しましたが、当時の文章を忠実に再現しております。


メガネの販売店は至る所にあるのに、なぜ補聴器の販売店はそうではないのだろう。補聴器の電池はメガネ販売店の中に付属品のように肩身が狭そうに扱われてる気がする。メガネはメーカーもたくさんあってファッション性も追求されているのに、補聴器は肌色の野暮ダサなものがほとんどである。

もっとカラーバリエーションを増やしてユーザーが毎日楽しんでつけれるような商品開発をして欲しい。メガネのCMはよく見かけるけど補聴器はそうではないし、時々新聞広告で見かける時は大抵老人を起用しているのはなぜだろう?若い人でも補聴器を使っている人はいる訳だし、子供の頃から補聴器を使っている人もいるのである。


補聴器の価格は幅が広く片耳4~5万の物から30万位の物がある。身体障害者手帳を保持している者は福祉法に対応した補聴器(型が古い物がほとんど。良心的な福祉制度とは言えない。)であれば制度を利用して購入できるが、性能の良い物を購入する場合は自己負担を強いられる。手帳不保持者はもちろん全額自己負担である。私は約10万のものを自分で購入した。


そして補聴器には寿命がある。購入時と同じ性能を維持できる期間はたったの4年しかない。例えば片耳30万の補聴器を両耳揃えると60万円。それを4年毎に買い替えることになる。私は貧乏なのでハッキリ言ってこのような出費ができません!一体誰の為の福祉制度なのだろうか?


以前補聴器を購入する際に補聴器相談員に

「補聴器は安売りしないのですか?」と聞いたら

「精密機械だから安売りは無理です。」と言われた。

補聴器の扱いが中途半端だ。メガネのように扱い購入者に自己負担を強いるのであれば、企業間で商品開発・価格競争など積極的に市場開拓すべきだと思う。精密機械であるのならばなぜ医療機器として扱わないのだろうか?

身体障害者手帳の保持・不保持に関わらず補聴器を必要としている人のために、例えば保険を適用するとか購入金額の何割かを負担するなど一律に社会的援助をすべきだと私は思う。



≪解説≫「補聴器のカラーバリエーションについて」


初めて補聴器を購入した2001年当時、耳かけ型も耳穴型も補聴器の色は「肌色」でした。実際に肌色の補聴器を手にして思ったのは

「何で穴が空いている所に肉片みたいな色の物をつけて、中途半端に隠そうとしないといけないの?」「肌色なんて気持ち悪い!」と思いました。(言葉遣いが悪く申し訳ございません。)

当時大学病院と契約していた補聴器メーカーの方に

「綺麗な色の補聴器したいです。カラーの補聴器はありませんか?」と質問すると

「そんな考え方の日本人はいません。皆さん、隠したがります。」と言われ、カラーは黒・茶・濃い紫しかなく海外からの取り寄せでその経費が上乗せられて補聴器の価格が高くなると言われました。好きな色が選べず価格も上乗せされるのは嫌なので断り耳かけの見える部分にネイルシールを貼って使いました。※写真もその補聴器も捨ててしまいました。


現在はどのメーカーでも耳かけ型の補聴器に関してはカラーバリエーションに富んでいます。


左のカラーが沢山あるのが耳かけ型補聴器の本体部分です。右の黒いケースの中に入っているのが耳穴型補聴器です。


「現在の補聴器の価格帯・寿命・購入方法など」

・補聴器の価格帯

WIDEX社製品のパンフレットより 片耳7万8千円から片耳51万円 (耳かけ型補聴器の場合)

両耳揃えて購入すると片耳価格を2つ買うよりは安く購入できる場合がほとんどです。

例えば今回私が購入したスターキー社の補聴器は片耳価格24万円。両耳価格40万円になります。

(現在は身体障害者手帳を取得しておりますので福祉制度のお世話になり一部自己負担で購入しました。失聴してから2代目までの補聴器は全額自己負担で購入しました。)


・寿命

メーカーの示す寿命は4年。福祉制度を利用して補聴器を購入したい時は5年を過ぎないと新しい補聴器を買う手続きができないので5年となります。(その間に毎日自分でのケアと店舗でのクリーニング・オーバーホール・修理なども必要になります。)

1つの補聴器を10年位使い続ける方もいると聞いたこともありますが、上記が一般的な回答となります。


・購入方法

原稿を書いた当時からしばらくは身体障害者手帳を持たない人は全額自己負担で購入していましたが、障害者総合支援法など法律が変わる流れの中で現在、地方自治体によっては18歳未満の障害者手帳を持たないお子さんや、高齢者の障害者手帳を持たない方に、そして年齢を問わず障害者手帳の基準に達していないけれど補聴器が必要な方へ一部補助を出している自治体もあります。

ですから身体障害者手帳の基準に該当しなくても一度お住まいの自治体に問い合わせてみて下さい。

また、医療費控除ができる場合もあります。

ワイデックス社の総合サイトのリンク

http://www.widexjp.co.jp/ha_choice/consider/case.html

リオネット社のリンク

http://www.rionet.jp/reassurance/buy/financial/

メーカーや機種が限られますが、寿命を過ぎた補聴器を下取りして新しい機種を購入できることもあるそうです。


≪私の認識不足≫「普通のメガネと視覚障害者用のメガネは全く違う」

今回原稿を書き直している段階で「視覚障害者の方がかけているメガネは果たして一般的なメガネやコンタクトなどと同じ扱いをしてもいいのか?」と疑問が湧いたので昨年お友達になった視覚障害を持つ方に質問して教えてもらいました。

「普通のメガネ屋さんで買えるメガネと視覚障害者用のメガネは全く違う」そうです。私の過去の認識不足を見直すことができました。お友達に感謝しています。

視覚障害者の方が使用しているメガネは10万弱かかるそうです。とても高い金額ですね。理由は目の病気の内容により医師の細かい処方箋が必要となり、それを作成してもらった上でメガネ屋さんで検査をし特注品を作成するそうです。

普通のメガネに比べて視覚障害者の方がメガネのレンズが厚いのは、普通の人用のメガネでは対応できないからです。フレームもそのレンズの重みに耐えられるしっかりとしたものが必要なので選べる物が限られて必然的に高くなります。補助金が出ても実質自己負担となることが多いそうです。

他に「白杖」は様々な種類があり、細さや素材により金額の幅が大きいそうです。「読書機」と言うものがあり、それがないと生活できないそうですが金額はなんと100万近くするそうです。

「補聴器は精密機械だから高い」とずっと教わって来たので、てっきりメガネは安いのだろうなぁと今まで勘違いして来ましたが、視覚障害者の方の使うメガネの金額を聞いて驚きました。「白杖」も見えない方にとって大切なものですし、読書機もバカ高いですね。


聴覚障害者の補聴器の他に日常生活をサポートする物は例えば「FAX」自分で買ったものが壊れていないので福祉助成してもらったことがないですし、インターホンが聞こえなくても分かるように玄関につけるライトも「訪問販売が多いから付けない方がいいよ」と大家さんにアドバイスをして頂いたので購入していませんが諸々ちゃんと揃えようとしたらお金がかかります。

視覚・聴覚以外の障害については勉強不足で分かりませんが、きっと他の障害をお持ちの方も色々とお金がかかっていることと思います。(視覚・聴覚だけが特別扱いされているとは考え難いので)

障害を補うための物がこんなに高いとは、きっと健常者の方々は驚きなのではないでしょうか?

私自身も最初はとても驚きましたし…初代補聴器を購入する時に本当は両耳に補聴器をしたかったのですが金額の高さに驚き片耳しか補聴器を買えませんでした。

今も「少しでも安くならないかなぁ。」と思っているのが本音です。




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失聴経験 6私を支えてくれたこと

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