facebookでメッセージを送った相手が次の日死んでしまった話 カネ無し・コネ無し・コトバ無し・英検5級で海外で仕事①
映画は時間潰しのために見ただけでしたが、純粋で当時若かった私は衝撃を受けました。
「フィリピンまじヤバイ・・・」
なぜならフィリピンという場所もイマイチ分からなかった私が、同じアジア人がゴミを漁り、ゴミを売ってゴミの中で暮している世界があることなど、デザイン馬鹿だった私は知るよしもなく、ただただ衝撃を受けただけでした。
その後、家に帰ってからデザインの勉強はせず「どうしたら問題が解決できるか?」だけを考える日が続きました。
そもそも国際協力や開発学、文化人類学など学んでいない私にとって未知の世界であり、フィリピンのスモーキーマウンテンのゴミ問題を解決するなんて夢のまた夢です。
しかも解決方法の「分からないところが分かりません」
「とにかくヤバイけどなんだろう・・・何をすればいいの??」
小学生に因数分解を教えるようなものです。
少ない頭で考えた結果、日本でフィリピンを支援するNPOに所属して日本側からフィリピンを支援するか、何も考えずフィリピンに行き、日系NGOに所属しフィリピンを支援するか…。
しかし英語も話せない私が何が出来るのだろうか、答えが出せない日々が続きました。
深夜までデザインの仕事をパソコンでしつつ、頭の中で「どうすればいいのか?」と考えていても少ない頭では分かりません。
「分からないことはグーグルに聞こう」
とりあえず分からないことがあれば、現代風にgoogleでググって回答を見つけることにしました。
googleで検索するとゴミ問題の背景が見えてきました。
実はフィリピンの首都マニラにあるスモーキーマウンテンは、フィリピンの田舎出身者である農民や漁民が多いということです。
フィリピンの田舎で収入を得ることが難しく、マニラへ出稼ぎに来て、初めは仕事があったが仕事がなくなると帰るすべがなく、ゴミ山でゴミを拾いスクラップを換金して生活するスタイルが定着しました。
つまり少ない脳みそで考えた結果「ゴミ山の問題を解決しても問題は解決しない」ということでした。
少なくとも
「マニラに出稼ぎに来る農民や漁民が無くならない限りこの悪循環はなくならない」ということです。
それを出来る仕事は無いかな。
会社でパソコンを操作しながら、そんな風に考える日々が続きました。
・・・そしてまたgoogleで検索してみると青年海外協力隊という怪しい隊を見つけました。
今となっては国際協力機構が行う海外ボランティア制度として有名ですが、デザイン畑だった私は生まれてから1度も青年海外協力隊の名前を知るよしもありませんでした。
青年海外協力隊の要請内容別でフィリピン共和国を調べてみると「漁民の収益向上」という仕事内容がありました。
それを見たとき私は「これが本当にやりたい仕事かも」そう思って仕事をしながら詳しく調べてみました。
どうやら青年海外協力隊は試験に合格しなければ隊員になれず、しかも職種が大きく分けられ豊富な経験が必要であり、語学も堪能でなければなりません。
びっくりすることに、開発学の知識も無ければ経験も無く留学もしたとはありません。
おまけに英語の能力は中学1年生の時に取得した英検5級しかない。
KEN : Is this a pen?
HANAKO : No, it's not. It is an apple.
こんなレベルしかない。
・・・仕方ないので、とりあえず受験してみることにしました。
落ちる前提で行動すれば怖いもの無しです。
漫画を昔描いていたので、1次試験の作文を書くことは得意です。
途上国の課題や解決策をザックリ書きました。
その結果1次試験合格。
あなたの親御さんの人生を雑誌にしませんか?
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