フグ

 



養殖じゃなくて…


昔、趣味でアクアリウムをしていた。


行き着いた先が「フグ」。


非常にコミカルで愛着がわく。


ただ、可愛い姿に似合わず、性格は攻撃的。


永久に伸び続ける硬い前歯で、餌のオキアミをバリバリ食べる。


試しにザリガニと闘わせたが、フグの圧勝。


なので、基本的には1匹飼い。



この趣味ににもこだわった。


水槽はデスクのサイズに合わせて、特注。


水はね防止のガラスの蓋も、特注。


私の得意技だ。


ライティングは水中防水型ディープブルー蛍光管。


あえて砂利などは轢かず、フグの個体の美しさと酸素補給用の細かい気泡、フィルターの美しいパイピングにこだわった。


フィルターは二重構造にし、メインポンプフィルターはドイツ製エーハイムの大容量水槽タイプの2217。


これに、バクテリアの繁殖が早く目詰まりの少ないろ過材を大きさ別に三段階に仕込み、活性炭フィルターで仕上げる。


サブフィルターは抵抗の少ないタイプの化学繊維フィルターと活性炭パックのセット。


樹脂パイプの特殊な配管仕上げは、私がガスコンロを使って曲げた。



ネットをしながら、テレビを見ながら、書類を書きながら、ディープブルーの小さな海を泳ぐ姿を見ていた。


実は汽水性だったので、ミネラルと塩分調整がシビアで、ストレスに弱い。


しかし、水槽も汚れると掃除しなきゃいけないし、水が入ったまま持ち上げるのは不可能だ。


なので、意外と手間と時間がかかる。


金魚や鮒、鯉のように、ほったらかしでも生きているならいいが、フグは死ぬ。


残念ながら引越しで全てを処分してしまったが、見た目より非常にクリエイティブで、試行錯誤し、奥の深い趣味だった。


ちなみに名前はつけてなかったよ。

 

フグはフグだから。

 

http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E3%83%9F%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%B0#mode%3Ddetail%26index%3D0%26st%3D0

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