猫 pt1

1 / 3 ページ

俺は 猫だ 名前は ない

かつては あったのだろうか

わからない

とにかく 今 俺は

新宿ゴールデン街に住み着いている

幼かった頃は

近くに 生みの親もいたような気がするが

いつだったか 親や兄弟は誰かに拾われ

今は近くにはいない

それに たとえ すれ違えども

互いに分からんだろう もう

飼い猫になってしまえば

毛並みも変わる

与えられた餌はさぞ美味いのだろうな

顔つきも 昔とは違うってもんさ

さて

今日は何処で餌を見つけるかな

!!

おいおいおい アブねぇな!

尻尾踏まれっかと思ったわー

ちょっと想いふけったら これだ

地上は危ないねぇ

高い所の方歩くのが安心だわ やっぱ

ちっ! あーあ お前 酔っ払いかよ

お前ら 呑気だねぇ

紙と餌 交換なんだっけ?

俺ら ないからねぇ そんな制度

あー 気づくなよー 酒臭ぇ

「おー猫ちゃん おいでおいて」

ちっ 酒くせーっての

近よんな! ニャー!!

あー めんどくさ

しゃーねぇ 一旦離れっか

「あらら 行っちゃったか~」

あぁ この街で生きるには

ルールってもんがあるのさ

著者の高津 諒さんに人生相談を申込む

著者の高津 諒さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。