3、大坂の陣の裏話 完結編
3。秀吉が考える大坂城攻め
秀吉「徳川殿!この城を落とせない理由は、この強大な外掘り、そしてその中にある内堀、そして城下には10年分の食料を作るだけの資金と畑がある。恐らく攻め手はこの外堀を見た時点で圧倒されて諦めてしまうだろう」
そこでだ徳川殿!まずは徹底的に攻撃をするんじゃ」
家康「いやいやいや、そんな攻撃程度では落ちないでしょうよこんな巨大な城は」
秀吉「確かに城は落ちないが、中にいる者の心を揺さぶることはできる。恐らく中では、その攻撃に恐れをなし、穏便な解決を望む、「和平派」とあくまで徹底抗戦を主張する、「抗戦派」に分かれるだろう。そこで和平派につけ込み、外堀を埋める条件で、とりあえず和睦しましょうと持ちかけるんじゃ。徳川殿もそれだったらのむじゃろ?」
家康「うむ。確かにのむ。しかしまだまだ強大な内堀がある。これでは落とせない」
秀吉「徳川殿は素直なお人じゃ。確かに建前はそうしておくが、外堀を埋めたら、内堀まで行けるのだから、ついでに内堀まで埋めてしまえばよいのじゃ」
家康「なっ。その発想はなかった」
奇しくもこの30年後。大坂城は秀吉が家康に語った作戦通りに落ちるのである。
大坂城を落としたのは豊臣秀吉なのであった。
完!
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