なんちゃって外資系 その1 まずは英語編

後編: なんちゃって外資系 その2 給与編

日本の老舗家電メーカーであるシャープが台湾のホンハイの傘下に入ったり、東芝の白物家電部門が中国の美的集団に分離売却されたり"外資系"なんて自分には関係無いとはもはや言えない時代。

巷では外資企業に勤めていると言うと高層タワーマンションに住み、高級スポーツカーを乗り廻し、夜は西麻布のレストランでワイングラスを傾ける。

また英語などの外国語を駆使して、海外を飛び回るというイメージがとても強い様だ。

待ってくださいよ。

確かにそんな人も居るには居ますが、大抵の人はそんな生活とは無縁と言って良い。

今回は、そんな誤解を解くために正しい外資系の人達について語って行きたい。


英語が公用語?

「楽天」で英語が公用語に、というショッキングなニュースを覚えていられるだろうか?

外資系企業にあって普段聞かれる言語は「日本語」。日本なのだから当たり前。

英語がよく聞かれるのは他の国と電話会議をしている会議室辺り。そして「アジアパシフィック」などの地域統括部門。初めて入社した外資系企業で配属された部門の名前は「APファイナンス」。

最初はAccount Payable(買掛金)?かと思っていました。本当に。


外資系企業における士農工商のトップ「士」に位置しているのは間違いなくエクスパットと呼ばれる本国から派遣されている外国人だ。

六本木や赤坂のタワーマンションを借り上げ社宅として当てがわられて社有車を悠々と乗り廻し、子供のインターナショナルスクールの授業料も会社持ち。

一度新しく来るエクスパットにサービスアパートメントというメイドサービスも付くマンションをオフィスの大家であるXXビルの営業担当に紹介するように依頼したことがあるが、

営業マン曰く、「生憎、今は狭い案件しか残っていませんで。」と見せられた図面を見て凍った。片道2時間掛けて通勤している、郊外の一戸建ての我が家の床面積より大きい。


この人達はコストが高いだけあって何かあると便利な事が多い。

何か困った事があるとおもむろに電話機を取り上げ、何処かへ電話機を掛ける。最後に豪快な笑いがあって受話器が戻される頃には全てが片付いている。

そんな彼らにとっても厳しい時が待っている。

任期が終わって帰国という時に、それなりの成果を上げていれば本国でそれなりのポジションに付けるが、そうで無い場合、片道切符ということも。

本人の努力に関係無く、たまたま日本法人の成績が悪くても、評価が下がってしまい本国でのポジションが確保できなくなってしまうことも。そうなるとその国は「地雷」みたいなもの、誰も来ようとはしなくなってしまう。


「農」にランクされるのは帰国子女と海外留学組。どちらも日本人なのかと疑う事例が多々有り。それでも本社からすると、同じ感性を持ち同じ言葉をストレス無く喋れるのは大きなメリット。密かに国内組、別名ドメのパーフォマンスをレポートさせたりする。そうこうする内に、密告が自分の仕事と勘違いする輩も多い。 一方、国内組からは日本語で何を言っているのか分からない、怪獣のような存在となることが。


「工」にランクされるのは英語がそれなりに達者。決して流暢では無い人達。

しかしながら、この人達はそのレベルに大きな差があるものの中々侮れない。

言葉をの流暢さが重要ではない。勢いだ、と逆ブラックホールのようにまくしたてる者。

かつて日本にいるときに懇意にしていたフランス系銀行のアジア担当役員。インドの人なのだがシンガポールに赴任した際にパーティーに招待されて会場に。

何と同じテーブルに着いているのは私以外全員インド人。

インド人は概して人の言うことを聞かず自分の主張を述べ続けるのであるが、この時は全員インド人。舞台の上では中国風の太鼓のパーフォマンス。それで無くとも大声で怒鳴りあうとこに振動と共に太鼓の響き。30分。1時間と時間が経つにつれ、頭が痛くなり熱が出て来た。

そんな喋べり方をするたくましい日本人がいる。決して綺麗な英語では無い。むしろ汚いスラングが満載。現場で揉まれた人だ。


「商」はバリバリと仕事をこなすのだが、事が英語に関わるとまるでダメな人。

外資系企業の場合、何故か春と秋の気候の良い時に本社からの出張者が増える。

荷物の中に日本のガイドブックを潜ませていたり、もっと大ぴらに「マウント・フジにはどう行くのだ?」と尋ねて来る猛者もいる。

そしてこの様なゲストがオフィスに現れた時に興味深い事が起こる。

窓際に陣取る管理職の席の一部が一斉に空席になる。

ゲストが偉い人であれば日本法人の社長や役員が帯同してオフィスツアーという巡回が始まる。各部署を回って握手をして回る。

見てしまったのであるが、新しい部署に移動する最中に社長や役員に「次の部署は、どこどこで。マネージャーは何某。」と、ゲストにインプットしている。

道理でゲスト氏、近づいて来るやいなや「ハイ! XXXさん。」と名前で呼ばれる。本社のお偉いさんに名前を知られていると感動するのであるが、裏にはこんな仕掛けが。それでも、「いつもハードワークありがとう。」などと言われてしまうと、頑張ろうという気になってしまう。これには学ぶところがあった。

そんなゲストが去って暫くすると空席だったはずのマネージャー席が埋まってくる。後で聞くと皆んなでトイレに避難していたとのこと。部長、役員がトイレの中で息を詰めて嵐が通り過ぎるのを待つ様は結構笑えます。


別編の「何たって外資系」にも書いたが、外資系で偉くなりたかったら最低限の英語は必須。

何故なら本社の連中は従業員のことなんか信用していないから。

何か問題が起こった時に、それを本社に「報告のできる英語力」、これがミニマム必要な英語力です。Hot LineだとかSpeak upなどと言うが、要は「チクる力」。


あとこれからは英語だけじゃないとITチームを雇う時にマネジャーを中国人、ネットワーク技術者をフランス人、ビジネスアプリケーションをインド人、ヘルプデスクをブラジル人に。

結果は中国人の傲慢さとフランス人のいい加減さ、インド人の暑苦しさとブラジル人の女好きと散々。

社長からも「ちょっと遊びすぎましたね。」とお小言。


最後におまけ。英語力をつける為のヒント。

TOEICのスコアーをあげたい人。780点位までは基本参考書で語彙と文法知識増やすにつきます。

それ以上を目指す場合、高地トレーニングを取り入れる必要があります。特にヒアリング。

実際の問題より高いレベルの問題、そういう問題集、例えば「TOEIC900点突破」みたいなタイトルの問題集がありますので、これをやってみて下さい。普通の問題がスローの様によく聞き取れる様になります。

ヒアリング・スピーキング力を上げたい人。兎に角、英語を聞き続けて下さい。教材を買う必要もない方法は、ウェブでストリーミングで流されているBloomberg等のニュースのライブ。

これを1日、3-5時間聞き続ける。すると半年もするとヒアリングも、そしてスピーキングも向上しています。自身もアメリカでの面接前に実行して、「お前はどこで英語を習ったんだ?」と感心され、また英語が上手くない人を採用する際に、「半年したらアメリカで研修に送るからやることを条件に採用する。」と言った従業員が本当に半年で単独で渡米。個人差はあるかも知れませんが、お試しください。


次回は皆さんが興味があると思われる外資系企業の給与について。




続きのストーリーはこちら!

なんちゃって外資系 その2 給与編

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