イケイケ
私の若い頃はイケイケだ。
言葉の表現が古いかもしれないが、面白そうなことであれば、多少の触法行為には目をつぶる。
いわゆる初体験は15歳。
14歳の少女2人と15歳の少年4人で乱交だ。
ただし、避妊はみんなきちんとしていた。
それだけませていた。
羅列すると15歳でもってして、性行為、酒、タバコ、ギャンブル、全て経験した。
というか、継続的に行っていた。
時代が時代だけに、当然バイクも盗む。
合計3台。
2台は空き地に捨てたが、1台は海に捨てた。
これが発見され、水死体があるんじゃないかと、次の朝には海上保安庁から消防車、救急車、パトカー数台。
オイオイ、大事になってるみたいだぜ。
18歳までパチスロをしていたが、アルバイトの給料の大半をすってしまい、それ以来ギャンブルは一切やらない。
しかし風俗を覚える。
いわゆるちょんの間とデリヘル、闇デリヘルあたりかな。
ギャンブルよりは面白かった。
高校卒業までに教師が決めていてくれた大手メーカーの子会社の就職を蹴飛ばし、単身東京へ渡る。
その前に茨城へちょっと寄り道して、筑波サーキットの近くのレーシングコンストラクターチームでアルバイト。
すぐに食えないと分かり、無断で退職。
東京と横浜で外車屋の門を叩き、雇ってもらう。
綺麗な仕事から汚い仕事までなんでもこなした。
面白かった。
ある社長と運命的な出会いをし、2年後には社長が死んでしまう。
その愛人と私が交際することになった。
その話については別筆の「別れ話」をご参照ください。
その後、時は小泉政権。
奴もイケイケだ。
規制緩和の波に乗り、大手人材派遣、人材紹介会社に就職。
派遣であれ、正社員であれ、その頃の日本は人件費の流動化に躍起だったので、入れるも切るも、どちらにしても職にあぶれる人が出る。
その人がまた登録してもらえば、こちらのパイは増える。
ま、弱い相手にオセロゲームをするようなもんだ。
怖いのは競合他社。
ところがある日私は、パワハラにあう。
ただでさえ日頃から罪悪感を感じてストレスになっているところに、都心の大企業で働くサラリーマンは朝8時頃から夜11時12時くらいまで働く。
これにパワハラが来たらそりゃ精神も音を上げるってもんだ。
うつ病と診断された。
会社自体は非常に対応が丁寧で、社員を大事にする会社だったのだが、いかんせん出勤がままならない中で休業となると、その間の家賃や水道光熱費はとても払えない。
そして、実家に身を寄せた。
あらためて病院に行き、今までの症状を細かく診察されたところ、病名が双極性障害Ⅰ型に変更。
薬の処方も変わり、安定してきた。
今は人生と生活の立て直しをしているが、基礎工事も必要そうだ。
いつから発症していたのかわからないらしいが、イケイケの理由はこれかもな。
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