声優、上京、挫折、起業、廃業、そして今・・・

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矛盾してるやん?と思うでしょう?
美作市地域おこし協力隊(MLAT:Mimasaka-City Local Activation Team)としては良かった。
チーム一丸となって課題の中央突破を図るのは兵法の常道です。
そこで誰かが自我を優先して別行動をしていたら、歩みは大きく遅れていたと思います。

ではなぜダメだったのか。
それは個人的な資質としてダメだったという事で、
私はそういう体制に依存してしまいがちなのです。
つまり、デキるリーダーが居ない時は自分がリーダーを努めるから努力もするし、頭も使う。
しかし、デキるリーダーに「ついていく時」は、代理は出来ても自分が頭を張る発想を持たない。
チームや組織を円滑に回すために、必要な裏方や小さな処理をして穴を埋める方向の努力をするタイプになるのです。
そうするとどうなるか。
3年しかない任期を終えて、他のメンバーの支えはしても、自分の事業を起こす事が二の次になる。
3年の間に、自分の生業を作る事が出来なかったのです。

自分の頭で考えるという事も放棄しました。
だから、自分で考える力が退化してしまいました。
3年前の自分が今の自分を見たら嘆くだろう。
ダメな中年のオッサンがここにいる!と(笑)

彼は偉大で、強力なカリスマを持っていました。
私は以前にも似たような経験がありました。
「私は誰かについて行ってはダメ」なのです。
自分で立たないと!
それを思い出したのは今年の1月でした・・・。
残り任期3ヶ月。

実の所この1年は、バカに戻っていくアルジャーノンの心境のようでした。
昔神童、今凡人を地で行ってるなと。

転機

3月。任期残り一ヶ月。
家の改修も進みきらず、周りにも心配をかける中、
急遽別の家が見つかった。
この3年でつくづく感じたのは、
「家も出会いだな」という事。
「出会うべくして出会う時というものがある」という事。
であったけどうまく進まない、納得しきれないという時には、
それは本当の「時」ではない可能性があるという事。
その出会いが、この新しい家なのかもしれないっ!と。
しかし迷った。
3年務めて来た集落ではないのだ。
つまり、新しい家に行くという事は、裏切りにも等しく、
またこれ以上一緒には続けられないという事でもあり、
そしてゼロからの再出発になる上に、仕事もない!という現実が立ちはだかるのであった。
あれから2ヶ月。
任期満了を経て、新居の手直しをしつつ新しい集落で出来る事を探しながら生きています。
そこはゼロ出発のようで居てゼロではない。
この3年という積み重ねてきた活動と、今も頑張っている同志のお陰である。
そしてご多分に漏れず、だれもが「ココには何も無い」と言っている(笑)
いや、何かありそうなんですよね、ここの集落も。
入って一ヶ月では何も分らない。
でも、直感がヒシヒシと訴えてくる。
何が有るのかは分らない。
ただ、どこにでもある課題と、それが顕在化していない状況に一発で気付けるというのは、
まごうことなき3年の成果であるのだろう。
5年後には農地の担い手が高齢化して限界を迎えるだろうこと、
水路掃除が限界に来ていること、
40代以下の若者が3人しか居ない事。
10年後を想像し可視化するという手法は、ココでも使えるツールであることは間違いない。
それプラスαが面白くできるか否か、
きっとココにも何かが埋もれてると思う。

そして、別れが新たな出会いも生んでくれる。
一見袋小路な人生ですが、
まだまだこれからですっ!

なんといっても、今はまた再び一人チームでこの大地に立っているのですからっ!
面白くなければ、面白くするまでなのです!

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