元偏差値38の就活全敗が世界8位の大学院に留学して感じたこと。そして伝えたいこと。
次に文章全体が論理的な統一性が取れているかをチェックする。一文同士のつながりに飛躍はないか、全体として一つに意味を持っているか、その意味がおかしくないか、必要であれば最初から書き直すこともいとわなかった。
その時に出来ることを、ただただ、必死になってこなしていた。
全力で課題に向き合った先に
考えつく、ありとあらゆる方法で課題をすすめ、目を血走らせながら勉強をしていると徐々に成果が出始めた。
エッセイでクラス一番の成績をとり、クラスメートの前で褒められ教授から直接メールをもらったこともある。
プレゼンの授業では発表の仕方を工夫することによって拍手をもらったこともある。
世界から集まる超優秀な人たちと競っても授業で一番の成績をとることができるんだ。
母国語ではない、国際関係学など勉強したことも無い、ましてや地頭のよさなど絶望的なほど差がある状況でも結果を出すことができるのだ。
優秀じゃない俺でも、努力さえすれば・・・
この時に初めて就職活動で完全に失っていた自信を、少しだけ、本当に少しだけ、取り戻すことが出来たように思う。
ある日、自分の部屋からふと外を見ると真っ暗になったキャンベラの街が見えた。必死で勉強していたので、夜暗くなっていることにも気づかなかったのだ。その時に感じたのは不思議な感情だった。
留学って、華々しい経験とみられることが多いけど、やっていることは実に地味だよな。朝から晩までPCに向き合って文章を書きあげていく。丁寧に丁寧に。自分の子供を育てるかのように。
皆がイメージするような特別なことなんて何もない。日々、ただやるべきことをこなしていくだけだ。そして一歩ずつ一歩ずつ完成へとにじり寄っていく。何か感動的なことがある訳でもない。ただ、ひたすらにゴールへ向かって進んでいく。
今できる最善のことをやりつくして、あとは評価を待つしかない。正直、導き出した結論に自信が持てない時もあった。自分が今できる最善策を死ぬほど考えた結果、どうしてこれぐらいのアウトプットしか出せないのだろうと悩んだこともある。
しかし、この経験から断言できることがある。それは何とかして答えを見つけ出そうとする過程の中にこそ成長・学びがあるということだ。悩み苦しみながら何とかして前に進もうとすること、それこそが成長であり、学習なのだと思う。
その後も必死の勉強を続け、担当教授や優秀な友人に助けてもらいながら勉強をこなしていった。ついには一教科も落とすことなく、卒業を果たした。
私が伝えたいこと。それは・・・
「自分の可能性を自分で閉じてはいけない」
この一点に尽きる。
留学先では能力の根本的な差を感じない日はなかった。そのたびにやりきれない思いをし、泣いたことは数知れない。
でも、だからこそ勉強量で勝負しようと決意することができた。能力は低くても必死の勉強を続けていると、小さいながらも成果を出すことが出来るようになった。
母国語ではない、国際関係学など勉強したことも無い、ましてや地頭の良さなど天と地ほどの差がある状況の中でも結果を出すことができた。
高校時代、ここまで来られるなど想像もしていなかった。大学に行けるかすら怪しかった人間が、努力を継続すれば、自分が想定していた以上のところまで来ることが出来たのだ。
もちろん、努力が万能だとは思っていない。努力しても達成できないことが世の中にはたくさんある事も知っている。
しかし、それも全部わかったうえで私はこの言葉を信じたい。
「努力は絶対に報われる」
最後に
この文章を書くにあたって、自分自身を突き動かしてきた思いとは何かを考えてみた。
皆さんはどんな思いで人生を生きてきただろうか?自分を動かす原動力になっているモノは何だろうか?
私の場合は「新しい人、新しい考え方を知り、人生を豊かにしたい」という思いだった。
偏差値38だったころ、私は成績の悪い人との関わりが多かった。そちらの方が居心地が良かったからだ。将来のことをあまり深く考えず、刹那的に物事を考えていたように思う。
しかし、勉強して成績が上がってくると、自然とそうした人たちとの関わりが薄れていった。そして、自分と同じぐらいの成績の人と話す機会が増えていった。成績が真ん中になったら真ん中ぐらい、上位になったら上位の人と、という具合に。
すると、何が起こるだろうか?
付き合う人間が変わり、会話の内容も変化し、考え方までも変わってくるのだ。
環境が変わると思考が変わり、思考が変わると、人生が大きくかわる。
私は勉強することの意義はここにあると思っている。
勉強することによって、今まで出会えなかった人々、知らなかった考え方と出会うことができるようになる。
新たな環境に身を置き、新しい考え方を知ることによって私の人生は豊かになった。
人の気持ちも推しはかることが出来るようになったと思う。
これこそが人生を豊かに生きる、人としての厚みが増すということではないだろうか?
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