50年生きてみて ①
次話:
50年生きてみて その②
バルコニーから外を眺めていて
そのまま亡くなったそうです
ホテルから その姿を見て 出掛けたひとが
ホテルに帰ってきた時も
同じようにバルコニーに座って
外を見ている
まったく 朝と同じ格好だったのを不審に思い
ホテルの従業員に知らせたところ
亡くなっていた ということでした
苦しまず
おだやかに
やすらかに旅立ったことがわかります
母の連絡先が書いてある紙が置いてあり
ホテルから 母に連絡がありました
そして その時に
母から色々なことを聞かされました
父が韓国人であったこと
わたしが韓国人と日本人のハーフであること
父には別に家族がいたこと
ひとりっ子だと思っていたわたしには
年の離れた兄弟がいたこと
青天の霹靂のオンパレードでしたが
悲しみの絶頂にいる母を前にして
動揺してはいられませんでした
それから 約30年間
自分の出生の秘密を
あなたの親御さんの人生を雑誌にしませんか?
著者の金子 瑞恵さんにメッセージを送る
メッセージを送る
著者の方だけが読めます