先生、あんたなんかに何がわかる?(1)

なんで、英語講師なのに京大理系受験生に「数学Ⅲ」を指導しているの?


よく塾生の子が

「親がバカだから、遺伝だよ」

 と言って、悪い成績の言い訳にする。

 確かに、親子は顔かたちが似ている。幾つかの病気は、遺伝する。脳もある程度は、遺伝の影響を受けるだろう。だから、学校の先生がきれいごとで励ましても全然生徒の心に入っていかない。

 18歳の自分も同じだった。隣の席のOくんは、陸上部をやりながら全国で5本の指に入るような子だった。どんなに頑張っても、1科目も越えられない。

「これは、生まれつきだな」

 と、認めざるをえなかった。文系だった自分は「数学Ⅲ」の内容はチンプンカンプンだし、英検1級なんて雲の上の存在だった。たぶん、一生ムリだと思っていた。

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 あれから40年。今、英検1級も通訳ガイドの国家試験も合格している。四日市高校のトップクラスの子に「数学Ⅲ」を指導している。塾生の子は、京大医学部、阪大医学部、名大医学部に合格していった。

 高校時代のボクを知っている人は、驚くだろう。正直、自分でも

「これは現実か?」

 と、驚いているのだから。

 私は、受験指導のプロだから生徒を見る目はあると自負している。1か月も指導したら、どの高校(大学)を受けるか予想できる。しかし、1%ほどの確率で予想が外れることがある。

「この子はモノにならない」

 と思ったら、大化けすることがたまにある。


  アインシュタインについては天才的なエピソードがよく語られるが、学生時代は全く逆で、彼は9歳になっても自由にしゃべることができず、社交性がなく、成績が悪かった。父親は学校の教師から「アルバートは頭の回転がにぶく、非社交的で、何のとりえも無い」と言われ、非常に失望したようだ。

   さらに教師から、アインシュタインがクラスにいると他の生徒の邪魔になるので「学校に登校しない方がいい」とまで言われてしまったのだ。つまり誰もアインシュタインの才能を見抜けず、教師からも見放されたのである。


   私は、四日市高校の図書館でこの話を知った時、大いに励まされた。

「教師たちよ、おまえらにオレの真価が分かってたまるか!!」

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 人間は、極めて複雑な生き物だ。18歳くらいで、その後の人生がすべて見通せるわけがない。文系、理系なんてクソくらえだ。99%が予想可能なのは、他人の評価を全面的に信じて努力をやめる人が圧倒的多数だから。

 私が生まれ育った三重県は、日本一「日教組」の組織率が高い。北勢中学校の頃は、ムチャクチャな左翼教育で、私は教師を信用しなくなっていた。

 そのお蔭で、他人の評価を気にせず生きてこられたから、皮肉なものだ。


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