10年いじめられっ子生活ー汚いブタはいつでも死ねると思ったときに

ブタは汚い

私は、婚活アドバイザーで「となりの婚活女子は、今日も迷走中」という著書をかんき出版という伝統があって、大きめの出版社から出版した。

そんな私は、幼稚園から中学生まで友達がおらず、ずっといじめられていた。それでも風邪を引かないかぎりは、毎日学校に行っていた。

「デブ」「アホ」「バイキン」本当にいろんなことを言われ、男子は私と隣になると、常に私の席から自分の机を離していた。

ある日のこと、なぜ私の机から男子が席を離すのかということがホームルームの議題に上った。

学級委員をしているかなこちゃん(仮名)という女子が私のことを真剣に考えてくれていたようだった。

正直言うと、一番つらいのは、いじめられている時じゃない。

「あ、私はいじめに合っているんだ」と実感する時だ。とても惨めで心が張り裂けそうになる。


そこに、クラスでいちばんヤンチャなジュンイチくんが手をあげた。

「ブタは汚いからだ」

男子も女子もみんなゲラゲラ笑った。

私は、ただうつむいた。「いつかこの時間は終わる」そう静かにチャイムが鳴るのを待っていた。


死んだら全てが終わる


私は、家から帰ったら、こっそりベランダを眺めていた。「ここから落ちたら、私の時間は全て終わって、もういじめられることもない」そう思って、下をのぞきこんでいた。

「どっちにしてもこのいじめは私が死ねば終わる。私が終わりを決められる」

そう思うことで、私は毎日学校に通い続けられた。


「自分で生きるか死ぬか決められるんだったら、生きている間は楽しいと思えることをしよう」

私は、そう決めた。

学校では図書室に行って、たくさんの本を借りた。川端康成や太宰治、田辺聖子や三浦綾子、どくとるマンボウシリーズなどなど、文学の世界に逃げ込んだ。

クラスに帰れば、「ブタ」「バイキン」と現実の世界に戻るけれども、6時間目までの辛抱。


帰宅したらは、どんなことを学ぼうかと、学校ではずっと考えていた。


誰かに人生を決めさせないと決める

あまりにも、「ブタ」「バイキン」と言われていると、イヤなんだけれども、だんだん私の心理的なダメージも減ってきていた。

「同じことしか言えないのか」と半ばあきれて、無視して本を読み続ける。

脚をひっかけてきてこかされることもあったけれども、「バイキンにさわりたくないのに、なんで触れてくるんだろう。矛盾しとるな」と本当に馬鹿にしていた。


ーこんな言ってることとやっていることが

めちゃくちゃな人たちに私の人生を決めさせたりとか絶対しないから

こいつらのために死ねるか!ー


よくここまで10代の時に、反骨精神持ちながら、学校に通えたなと今でも思う。

でも、この反骨精神のおかげで、いじめられていないと絶対に見えないような世界を

私は見せてもらった。本を執筆できるだけの土台もここで得られたと思っている。


でも、決して私は、いじめっ子と戦ったりしていない。いじめっこに言い返したこともない。

そんなに強くなかった。ずっと小さく透明な存在でいようと頑張っていた。


もし、いまいじめられている子がいて、言い返せないと思って死にたいと思っていたら、

私の仲間だ。私だって、そんなこと到底できていない。











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