海外でイタリアン・マダムのやさしさにふれた話

こんにちは。鞘中るりです。

旅行が大好きで、学生のころは国内・国外問わず世界中を飛び回ってました。

働きはじめてからは、なかなか旅行することが難しくて。

この「STORYS」というサイトで、いろんな人の旅の思い出を読んでいたら、印象的だったできごとを思い出してしまって。。わたしもSTORYを綴ってみようと思って、いまポチポチ打っているところです(^ワ^)

わたしの初めての旅行はイタリアでした。

ぐるっと周遊9日間旅行!大学の友だちと一緒に、格安バスツアー旅行です。

ローマ、ベネチア、ミラノ。多くの都市を、陽気な運転手マルコと一緒にめぐりました♪

ローマでは、あの映画を見たひとなら、誰だってやってみたくなるような定番の遊びをしました。

そう、あの『ローマの休日です。スクリーンで観た噴水や階段を実際に訪れて、ジェラートを食べる。行ったのは冬だったんですけどね(^^笑

映画のような素敵な風景が広がっているローマでしたが、石畳の街通りには路上で生活をしているらしき年老いた男性を、しばしば見かけることがありました。そのうちの一人に、友人がおしりをつねられてしまって(;_; )

その日はず~っと悲しい気持ちで(イタリアになんて二度と来るもんか!)なんて思っちゃったのですが、、

あるマダムとの出会いが、イタリアの印象をパッと明るくしてくれたのです。

その晩、旅行ガイドで星が多かったレストランを探して、友人とわたしはうろうろと街を迷いさまよってました。このままでは、すっかり陽が暮れてしまう……そんなときに向こうから近づいてくる浮浪者を見つけて、友人とふたりでガチガチに緊張していました。

イタリア語もよくわかりません。でも、彼がお金を乞うていて、あげなかった私たちにヒドイ言葉を投げつけていることはわかります。

怖い! でも、道がわからない…

それこそ、ほんの小さな子どもみたいに不安だったときに、向こうから歩いてくる女性が目に入りました。

ゆさゆさと体を揺らして歩く彼女は、とても頼れるように見えました。

友 人「すみません、このレストランはどこにあるか、わかりますか?」

マダム「?」

友人のつたないイタリア語は、うまく意味がつたわっていないようでした。

指さし会話帳をつかって「晩ごはん」「レストラン」「おいしい」「どこ」というようなことを伝えていると、彼女は突然びしっ!とすぐ横にあるレストランを指さしました。

そうして、ゆっくりとしたイタリア語で言いました。

「このレストランはおいしい、いま、あなたたちが行こうとしているレストランよりも」

ほんとに?というように見つめると、その頼れるイタリアン・マダムは深くうなづきました。

何度もお礼を言って、彼女が去っていくのを見送っていると、いつのまにか浮浪者は消えていました。

そのときのイタリアン・マダムは、まさにスーパーヒーローのように友人とわたし二人を救ってくれたのです。

そして、そのレストランは本当においしかったのでした。

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