卒業旅行で獰猛なトラがいるマレーシアのジャングルで腹をやられた件について

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ジャングルは熱帯で暑いはずなのに、僕は急に身体中の温度が下がった感覚に陥った。




そして、


その音が近くに来たタイミングで僕は目を開けた。





目の前には・・・









マレー人の男が立っていた。








マレー人
○%&+?#!!!



僕は一瞬パニックになったがマレー人が話しているのは英語だった。



マレー人
Don't sleep!(寝るな!)
しょ~りん
I'm Sorry…



英語を話せない僕だったが、不思議とこの時はマレー人が何を言っているかがわかった。



マレー人
ここは四頭のトラと無数のゾウが生息する区域だ!こんなところで寝ていたら死ぬぞ!お前は何人だ?
しょ~りん
僕は日本人です!ブンブンクンバンに行きたくてここに来ました。
マレー人
本当に日本人か?なら私に続いて歌ってみろ!







『上を向~いて♪あ~るこ~うよ♪』







なぜかこの状況下でマレー人がおもむろに

『上を向いて歩こうよ』を歌い始めたのだ。




よく分からないが歌えと言われたので


『涙が~こぼれないよ~に♪』


と返したらマレー人はニッコリ笑った!





マレー人
You are Japanese!!!









どうやらマレー人は日本人かどうか確かめるのに『上を向いて歩こうよ』を歌わせるらしい。




僕の中でマレー人に対する一つの偏見が生まれた。




ふと彼の後ろを見るとロシア人の観光客が数人いた。



彼は旅行のガイドのようだ。


マレー人のガイドに話を聞くと、この分かれ道から1時間ほど歩けばブンブンクンバンに着くことがわかった。



さらに船着き場からは船が出ており、予約をすれば迎えに来てくれることも親切に教えてくれた。



色々教えてくれたことにお礼を言うと彼は

マレー人
もうこんなところで寝るなよ!


と言い残してロシア人観光客を連れて船着き場へ向かった。




もしも、彼がさらに続きの歌詞を求めてきたら僕は答えられないところだったのはここだけの秘密だ。




その後しばらくして船着き場に向かった先輩が帰ってきた。




幸いなことに先程僕が会ったガイドのマレー人が船の予約をしていたためボート屋の人に会えたようだ。




今日船を出すのは難しいため、明日の昼頃に迎えに来てもらうことになったとのこと。



今思えば予約をしないと普段人が来ない船着き場のようなのでかなりラッキーだったと思う。

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