早朝の新宿。路上で友達に生演奏をプレゼント。警察に注意され喧嘩。41歳の苦い思い出。「41STREET」
「みなさんは音楽を作ったことがありますか。
音楽の作品には一つ一つ物語があります。
今日もその物語をひもといていきましょう。
こんにちは。
マツイ ツミキです。
新潟県に住む41歳の小説家です。
東京都に住むミュージシャンDai-Go!Low
彼はトラックのドライバーをしながら、自分で曲を作り歌い販売をする44歳のミュージシャン。
彼はこれまでたくさんの曲を作ってきました。
今回、ご紹介する曲は「41STREET」
この曲はDai-Go!Lowさんのある経験から作られました。
時間は今から三年前にさかのぼります。
場所は早朝の新宿。
Dai-Go!Lowさんは新宿にお世話になっている人に会いに行きます。
仮にその方をBさんとしましょう。
翌朝。
Bさんに仕事が終わったホステスさんなどが利用する高級な料亭に連れていってもらい、うどんをおごってもらいます。
Dai-Go!Lowさんは感激してお礼に歌をプレゼントしようと公園に行きました。
周りにホームレスがいるなか地面が汚れているのでダンボールをひいて、それはおだやかな歌を歌っていたそうです。
しかし、ここでアクシデントが発生します。
警察官がここで歌を歌ってはいけないと注意したのです。
Dai-Go!Lowさんは素直に歌うことを辞めました。
しかし、それで終われば良かったのですが、
その警察官はさらに書類を書けとせまってきたそうです。
素直に歌うことを辞めたし、指示に従ったのだから書類を書く必要はないだろう。
とDai-Go!Lowさんは断ります。
警察官は書類を書けと引きません。
Dai-Go!Lowさんと大揉めになったそうです。
Dai-Go!Lowさんはその事件の三日後に曲を作りました。
それがこの「41STREET」です。
曲調は炎が燃えるかのような激しいもの。
歌詞はこの起きた出来事を淡々と伝えているようですが、
途中から突然
「いつまでこの街で生きて行くの。
未来を見ているから何とか生きてる。
素直な自分を隠して、このまま、もう少しだけ続けてみる」
とつづります。
人間はロボットでもコンピューターでもありません。
感情というものがあります。
私には警察官が人間同士の感情のやりとりがなくただルールどおりに物事を進めようとしたことと、必死に生きている一般市民のいろんな感情を受け止める力量なんかないだろう。
という痛烈な皮肉に聞こえました。
ぜひこの曲を聞いて、この曲が持つ怒りの衝動を感じて欲しいと思います。
そして、この曲にはもう一つメッセージが含まれていると思います。
Dai-Go!Lowさんは私との話しの中で言っていました。
「今なら同じような状況になっても冷静に対処できる」と。
実は私にはこの曲を聴いてある種の違和感を感じたのです。
私が知っているDai-Go!Lowさんはいつもニコニコしていてとても温和な方。
しかし、三年前にこんな怒りのメッセージを込めた曲を歌ったのかという衝撃。
Dai-Go!Lowさんはこの三年間の心の変化をこう語りました。
「当時の自分の置かれている状況と今はあまりかわらない。しかし、応援してくれている人への感謝が変わった。当時はアウトプットしたものは全て正しいと思っていた。今はもちろん想いを込めるが届くようにパワーの調整ができるようになった」と。
あなたは今、どこに向かって生きていますか?
今ある現実だけを見ていますか?
それとも未来を見ていますか?
人は経験を積んで成長するものです。
「いつまでこの街で生きていくの。
未来を見ているから何とか生きている。
素直な自分を隠して、このまま、もう少しだけ続けてみる」
私には今、この歌詞がとても響きます。
この話の打ち合わせ時のディスカッション記事と音声↓
http://daigolow.com/2016/09/29/history-discussion-vol-2/
41streetを聞く↓
http://daigolow.com/wp-content/uploads/2016/10/02-41street.mp3
ツミキさんBlog
Dai-Go!Low-official website-
※このストーリーは、小説家ツミキさんと、ミュージシャンDai-Go!Lowが公開ディスカッションをして、ツミキさんに書いていただいたストーリーです。
著者のDai-Go!Low (だいごろう)さんに人生相談を申込む
著者のDai-Go!Low (だいごろう)さんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます