12月の1話 研究一日目のミーティング
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12月の2話 論文をひたすら読む
研究一日目に、フランスでの指導教官とミーティングをした。これから一年間の私の研究計画を相談するためだ。
私のフランスでの指導教官は2人いて、1人は、同研究所で衛星海洋学を専門として研究している先生だ。もう1人は、堆積土を専門としている先生。私が、衛星から見える地球の姿に大きな興味と可能性を感じていたので、衛星データを使いたいと先生に申し出たこと、それから、私の専攻である流体シミュレーションとをうまく融合させようと、2人が話し合ってくださったのだ。
まずは3人で集まれる時間を調整。そして、どんなことをするかを私に説明してくれて、「これでいいか、異存はないか」と聞いてくれた。
私は初めて目にする「教授同士の議論」が、ただただ新鮮だった。日本では、教授同士が議論する場に居合わせることなど無い。お酒の席ではなく、どのように研究テーマを決めるのか、研究計画を立てるのか、そのスケジュール感など、机上で、真面目に議論している。研究者が研究しているところを初めて見た。それがただ新鮮で、嬉しかった。日本では得られなかったものが得られる予感がした。
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