私がいじめっ子だったときの話。

私は小学生の時いっつも一緒にいた女の子をいじめていたらしい。

小さな田舎街で育った私は小学生の時にいじめをしていたらしい。

初めはとても仲がよかった女の子だけど、だんだんとイライラするようになっていったらしいのだ。




彼女はもともと転校生で、少しおっとりとした性格をしていた。

子供心にぶりっ子だなぁと思っていた。

大人になった今ならわかるが彼女は本当にただおっとりとした性格の女の子だった。

その子とは、小学校ずっと同じクラスでほぼ毎日遊んだし、登下校も一緒だった。

当時は集団登校集団下校なんて何かの行事の時にしかなかったので、帰る友達はほぼほぼ固定化されていた。

どうしていじめに発展していったのかは未だに私は思いだせないのだが、彼女が言うには初めは些細なけんかだったいう。

いじめ問題というものはひどいもので、やった側はほとんど思えていないものである。やられた側は心に傷を負うのに対して、やっている方はストレス発散になるし、もっというといじめてる自覚がないことだってある。

そんなわけで、私はほとんど覚えていないのだが彼女が言うには、いつも遅刻してくる彼女に私がブチ切れたのがそもそもの始まりだったという。


いじめはある日突然始まった。

彼女がいつものように待ち合わせ場所に行くとそこには、私がいなかった。

先に学校に行ったのかと思って、そのまま歩いて学校に行くと教室には私がいた。

「おはよう」

その一言を私にかけたらしいのだが、返事は帰ってこなかった。

不審に思ったが、聞こえなかったのだろうと思い自分の机に座ると、明らかに自分を笑っている声が聞こえてきた。なんだろうと思い辺りを見回すと笑い声は静かになった。彼女はすごく居心地が悪かったという。

その日一日は私に話かけようとすると、あしらわれるか、もしくは違う女子が話しかけてきて邪魔をしたという。

これが、いじめの始まった日だったらしい。



クラスの中心に立つことが多かった私は、彼女と一番仲がいいことを自負していた。

それに、彼女もクラスの中心にいる私のことが大好きだったというのだ。

どちらかというと日陰にいる自分をいつも気にかける私のことをやさしくてかっこいいと思っていたらしい。

できればずっと友達でいたいなと思っていたそうだ。

だがしかし、彼女は突然私に無下にされた。

話かけても話を聞いてくれない。

いつも一緒だった登下校もいつの間にか彼女は一人で帰っていた。

明確なシカトなどはなかったが、グループを作ればいつも余り、授業中でもなんでも彼女が話せばどこからか笑い声が聞こえ、日直の仕事をしている時はみんなから雑用を押し付けられるようになっていったのだという。

正直、私にとってはそういえばあの時期このことは違う女の子と仲良くしていたなぁくらいの認識しかなかった。

そんなある日だった。

その日は久しぶりに一緒に学校に行くことになっていて、私は待ち合わせ場所で待っていた。

彼女は走ってきたのが、家に宿題を忘れたのだという。

一緒に待っていては時間がないため、私は彼女の荷物を持って先に学校へ行っていると伝えた。

彼女は走って家に帰っていき、私は学校へ行った。

彼女の分ももって学校にへ行くと、ほどなくして校内放送で呼ばれた。

みんなは何事かと私を見たが、一番驚いたのは私だった。

首をかしげながら職員室へ行くと、どうやら彼女の母親から電話が入っているとのことだった。

担任から受話器を渡された私はそこで驚きの事実を耳にする。

彼女の母親
もしもし?ごめんね、驚いたでしょ
ううん
彼女の母親
あのね、娘がね、あなたに置いていかれたって泣いてるのよ。最近意地悪されてたからあたしのこと嫌いになったんだって。それで学校行きたくないって。でも、おばちゃん思うんだけどそれってあの子より仲の良いお友達ができたって子でしょ?
……意地悪してるつもりはないけど、仲いい子はできた
彼女の母親
うん。お友達って変わっていくものだからおばさんそれでもいいともうんだけど、もしよかったらね、今日だけ正門まで迎えに来てくれないかな。学校行きたくないって駄々こねてるから
あたし荷物もって先に学校に来てるんだよ。迎えくらい行くよ


そういった会話をしたことを覚えている。

大人になって聞いた話だが、この時おばさんはとても葛藤していたらしい。

いつも家に遊びに来る娘の友達がいじめをするのか、しかし娘が嘘を言っているのかわからない。そんな気持ちだったという。

結局その時は、正門まで彼女を迎えに行って、その日は彼女は私にべったりだった。

彼女はそれから私を絡むことはだんだんと減っていき、一人でいることが多くなっていった。


それから少したって、私はふと彼女と遊びたくなった。

彼女に今日の放課後遊べるかと聞くと、とてもうれしそうに一緒に帰ろうといってきた。

私たちはその日、一緒に帰った。

その日の彼女はとてもおしゃべりだった。

この子はこんなに話せたのかと面白くなって、二人でゲラゲラ笑って帰った。

次の日の朝は一緒に学校に行くことにした。放課後もまた一緒に遊ぶようになった。



そうして、未だに私は彼女を親交を深めているのだが、ふと思うことがある。

私自身は覚えていないのだが、彼女は私にいじめられたと今でもハッキリと主張する。シカトはもちろんあったというし、私物への落書きや物隠しも私の友人たちがやっていて私は止めることはしなかったという。

私は正直覚えていないのだが、彼女がしたというならしたのだという思う。

そんな私と今でも仲良くしてくれている彼女の寛大さとは一体何だろうかと。

彼女は私のことをすごくやさしいと言ってくれる。

だから自分がいじめられた時、心無い言葉を私に投げられた時。

自分がきっと悪いことをしたのだと思ったといった。

私は、いじめられている子はいじめっ子より弱い子なんだと思っていた。

でも、もしかしたらいじめられている子はいじめっ子なんかよりものすごく心が強いんじゃないかと、相手を思いやれる心を持っているのではないかと今思う。

文字にすると当たり前のことのように思うが、実際に私が彼女を前にして思った衝撃が少しでも伝われば幸いだ。


彼女は、私なんかより数百倍、いや、比べるのも失礼なくらい強いのだ。


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