~風に吹かれて~ (日本一周その57)
大物なのか? 天然なのか? なぜか 苦笑い する 俺が いた
特急が 函館駅に 着く 時間を 互いに 確認して
改札で 待ち合わせる ことにした
まだ 特急は 着かない 法定速度で 走って
函館に 向かっても 俺の 方が 早く 着くだろ
しばらく 待合室の ベンチに 腰掛けて 俺たちは
色々な 話を して 時間を 共有した
現実の 時間軸に 戻った時 みゆきさんと 別れて
函館へと 向かった
ルート5を 海風を 体に 受けながら
一定の リズムを 刻む エンジン音を 友に
内浦湾を 左手に 見ながら 函館を 目指した
この時 とんでもない 失態に 気づいた
2人乗りを しながら みゆきさんと この バイクで
函館の 街を まわる
2人乗りを するなら 忘れては ならない
物が 無いのに 気が付く それは・・・
ヘルメットだ
俺の 持ってる ヘルメットは 一つ だけ
わざわざ こんな 物 買うわけにも いかない
どうしたものか?・・・
あと 2時間後には 函館駅に 迎えに 行って いないと
いけない
時折 強く 吹く 海風に からかわれてる 気がして
ため息を ついた
ヘルメットを 考えながら 函館までの 道は
ただ そこにあり そして 黙って 俺を 見ていた
「どうしたら いいのか・・・?」
ヘルメットなんて 物を はじめて 深刻に 考えた
ため息の 中
秋晴れの 北海道が あくびをして
そこに いた・・・
.
あなたの親御さんの人生を雑誌にしませんか?
著者のダイナマイト コウヘイさんにメッセージを送る
メッセージを送る
著者の方だけが読めます