夢。

私には、夢があった。それは、介護の仕事に就くことだった。
中学生の私は、祖母が入所していた特別養護老人ホームの職員さんの姿を見、憧れた。だからいつか、自分も介護の仕事がしたいと思った。
高校は、福祉に力を入れているからと、私立のある高校を勧められた。他に気になる学校はいくつかあったが、推薦してくれるならと、最終的にはその学校を選んだ。
しかし、人間関係の悩みやその他のストレスで、2学期がもう少しで終わるというときに退学をしてしまう。半年ほどしか通えなかった。
元々あまり喋るほうではなく、どちらかといえばいじめられっ子だった私は、その頃から将来について悩むようになった。私は介護職に向いていないんじゃないか、と。今だから思うのは、介護職に必要なのは、喋る力よりも相手の話を聞ける力ではないかということだが、当時の私は、みんなとテンポよく楽しくお喋りができないといけないと思い込んでいた。話し下手ではいけない、と。
その後、昼間の定時制に入り直すも、そこも退学。やはり、人間関係に悩んだ末のことだった。
その頃に心の調子を崩し、心療内科に通うようになった。精神科病院への入退院を繰り返した。そこで、新たな夢を見つけることとなった。
「精神保健福祉士になる」
今でも相変わらず喋るのはあまり得意ではないが、当事者だからこそわかることや出来ることがあるのではないかと思ったのだ。
今、私は福祉系大学の通信教育で勉強をしている。福祉の制度を利用してではあるが、仕事もしている。働きながら学ぶことは大変だ。それでも、自分が選んだ道。頑張るしかない。
介護の仕事は諦めることになったし、心もまだ不安定な部分はある。これからの課題はいろいろあるが、今度の夢は必ず叶えたいと思うし、いつか私の経験が誰かの役に立てばいいなあと思う。

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