終わった人

ケンブリッジへはロンドン・キングスクロス駅から電車で行った。所要時間は1時間位だったろうか。キングスクロスという地名はシドニーにもあった。やはりイギリス縁の地名ということになるのだろうか。もっとも、こちらは夜の歓楽街で、キングスクロスの入り口にあるコカコーラの看板は「南半球最大の大きさ」との触れ込みであった。

ケンブリッジは言わずと知れたオックスフォードと並ぶ世界の名門ケンブリッジ大学がある町である。両者を称してオックスブリッジという。万有引力の法則を発見したアイザック・ニュートンや詩人のワーズ・ワースはここの卒業生である。ノーベル賞受賞者を数多く輩出しており、ニッポンの大学とはレベルが違う。ケンブリッジ駅前から2階建ての観光バスが出ており、ケンブリッジの町を巡回している。ポイント、ポイントで乗車することができる。それぞれの座席にはヘッドフォンが備えられており、数ヶ国語に訳された案内放送を聴くことができる。この手の案内放送の日本語版を聴いていて、ときどき思うことなのだが、文章が直訳されすぎていて、変な日本語になっていることがある。

ところでニッポンでは、最高のプレミアムがついている東京大学というのは、世界的に見るとどの位のランクになるのであろうか。

 

スコットランド(Scotland)へは駐在3年目、1週間の夏休みを取って行った。職場でたまったストレスを発散させるためである。まず、ロンドン・スタンステッド空港から格安のイージー・ジェット(Easy Jet)でスコットランドの首都エジンバラ(Edinburgh)へ向かう。あまり知られていないが、ロンドンにはヒースロー空港以外にもいくつか空港がある。市南部にあるガトビック空港、市北東部にあるスタンステッド空港、市北西部にあるルートン空港である。今回はスタンステッド空港を利用した。

 

エジンバラまでやってくると、さすがにロンドンとは空気が違う。バグパイプの奏でる音楽がどこからとなく聞こえるエジンバラの街は最北の都の雰囲気が漂う。石畳の通りに石造りの家々、そして町を見下ろす丘の上に要塞のごときエジンバラ城が立っている。

 

日本で言うとトーキョーからサッポロまで来たという感じだろうか。エジンバラ空港のレンタカー屋で車を借り、進路を北に取る。エジンバラ市街のはずれでForth Road Bridgeという橋を渡り、そのまま北上し、パース(Perth)という町のB&Bで1泊する。オーストラリアのパースと同じ綴りだが、何か関係があるのだろうか。

2日目はパースからネス湖(Loch Ness)の端っこの町フォート・ウイリアム(Fort William)を経由して、スカイ島(Isle of Skye)へ向かう。ネス湖はネッシーで世界的に名を馳せ、土産物屋ではネッシー人形やネッシー伝説の本が売られている。細長い湖は不気味に波立ち、いかにもといった風情ではある。スカイ島へ向かう途中の道は荒涼とした一本道で、道の両側に岩山が迫っている。このあたり一帯はハイランド(高地)と呼ばれていて、ごつごつした岩の間を縫うように道が走っている。ところどころでハイランド・カウ(Highland Cow)という茶色に白のぶちの大きな牛が放牧されている。スコットランド特有の風景であろう。

 

スカイ島の入り口の橋を渡り、スカイ島へ入る。とにかく広い平原と山がひたすら続く。それだけである。2日目はスカイ島の北のはずれ、ウィグ(Uig)という小さな港町にあるB&Bに泊まった。

みんなの読んで良かった!