おばあちゃんのドライバーは早稲田卒

燦燦と輝く太陽の光を求めて、冬場、多くのイギリス人がバカンスのため南ヨーロッパへ移動してしまう気持ちが、この国に滞在すると実感としてよく分かるのである。

 

さて、スコットランド旅行から帰ってきて、まだ余韻が覚めやらぬ頃、隣町のイーリング・ブロードウェイのパブで爆破テロ事件が起こった。アイルランドの武装組織IRAの仕業とされた。爆破の被害は甚大で、パブの入っている建物だけでなく、メインストリートの主だった建物や道路が壊滅的な被害を受け、その後、1年以上も復旧の見通しが立たなかった。IRAによるテロ行為若しくは未遂行為は私のロンドン在勤中だけでも、このイーリング・ブロードウエイのパブ爆破事件以外にも、国営放送BBC爆破事件、ウエスト・アクトンの日本人学校通学路の途中にある陸橋の爆破未遂事件など身近で実際に起こっており、他人事とは思えなかった。(前述した、地下鉄の入り口が何の前触れもなく閉められた)のもIRAの爆破予告が発端であった。

イギリス人はこうした状況に過去、幾度となく遭遇し、慣らされているためだろうか。トーキョーのようなヒステリックな反応は示さず、極めて冷静に対応しているのが印象的であった。

2002年の9月11日の朝、私はいつものように職場にいた。と、そこへ自宅にいる家内から電話が掛かってきた。「パパ、今、ニューヨークがすごいこ

とになっているからテレビをつけてみて」 
職場の会議室のテレビをつけると、ニューヨークの世界貿易センタービルが映し出されていた。 
ツインタワーの一つに飛行機が誤って激突したようである。ビルの上層部が炎上していたので単純にそう思ったのである。(これは大きな事故だな)と思って、しばらく画面を見続けていると、画面左端から何かが横切り、もう片方のビルに激突し、こちらも炎上した。(飛行機が誤って2機も同じエリアのビルに同時にぶつかるなんてことがあるのだろうか?)まるでスローモーションの映画を見ているようだった。 
それから、まもなく、ブッシュ大統領は記者会見し、この大惨事をアメリカ合衆国に対するテロ行為であると言い切った。シテイの金融街に勤めていた私の知り合いの知り合いは、この時、ニューヨーク・世界貿易センタービルに出勤してきた同僚と国際電話で話をしていたそうだ。「テレビでそちらがすごいことになっていますが、大丈夫ですか?」と尋ねると「今、このビルに何かがぶつかったみたいですね。でも全然、心配ないですよ」と笑って答えたその同僚は亡くなったと後日、聞いた。 
  
家族が渡英後、家内が子供のためにアンモナイトを採取できる場所があることを知り合いから聞きつけてきた。場所は、ドーバー海峡に程近いフォークストンという港町である。インターネットで現地付近のホテルを予約して、早速、ある週末、車で出かけてみた。自宅から、Hanger Laneを通り、環状道路であるA406に入り、ひたすら北上する。A406は、トーキョーで言えば、ちょうど環七か環八に当たるだろう。

 

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