新聞奨学生

朝というのか、夜というのか、午前2時に目を覚ます。
目をこすりながら寮の階段をおりると、きれいに整列した新聞とチラシが各担当者分、棚にならべられている。
指サックをしてチラシを新聞に挟み込んでいく、挟んだ新聞は一定量たまったら、チラシと新聞がずれないように軽くトントンとやってあわせる。
それから、配達用のゴツイ自転車のカゴに、新聞を折りながら重ねていく、のせられるだけのせて、次は荷台にものせる。
新聞の塊になったような自転車のペダルは重い。しかし、半年もやってれば慣れてくる。重い自転車の操作の仕方が。
電信柱に自転車のカゴとハンドルに角度をつけて固定して、新聞を必要分とり、近くの家々の郵便受けに入れていく。新聞を入れる家は頭に入っている。繰り返しの産物だ。
イヤホンから聞こえる曲を、誰もいない夜道で口ずさみながら、自転車は走る。
自分で決めた休憩地点でコーヒーを買い、タバコを吸う。冬なのに体は汗ばんでいる。空は白くなりだした。
さて、あと半分だ。私はまた自転車に乗り新聞を配る。
後半は軽くなった自転車と仕事が終わることの爽快感がある。

仕事を終えると仮眠をとり、学校へと向かう。
慢性の眠気があるが、自分が学びたくて選んだ道だ。しかたない。
午後の一時間の授業が終わると、学校をあとにする。
夕刊の配達だ。
朝の新聞に比べると夕刊は薄く軽い。織り込みもめったにない。
そして、朝と同じコースを回り仕事をこなす。

仕事が終わると寮の仲間と酒を飲みにいく。
体力がついているせいかいくらでも飲める。
ある店が夕方5時半~7時までビールを飲み放題1000円ってのをやってたが、連日仲間といっていたら、そのキャンペーンは5日で終了した。

それから、酔っ払って狭い寮の部屋へ戻る。
隣の音がまる聞こえの薄い壁。
ベットに横たわり、ぐらんぐらんの頭で考える。
これはいつまで続くのだろう。もうやめてしまいたい。
しかし、新聞社に学費を払ってもらっている以上、やめることはできない。

一日が少ない二日になったかのようなこの生活は、体内時計を狂わせ、
常時眠気を誘う。そして、なにを考えていたのかわからないまま、私は眠った。


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