”人生はこれで〇〇〇〇”4度目の美大受験に失敗した男が脇道を猛進して彫刻家になり20年後に悟ったこと

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先日、職場でバイトの子が大学受験に失敗したと言って落ち込んでいた。建築内装を学ぶために大学を受験したが、全て失敗に終わったのだという。

悲しげな彼の後ろ姿が、昔の自分とダブって見えた。少しでも彼を元気付けたいと思い、4度目の美大受験に失敗したタケシという男の、その後の人生と20年後の様子について話すことにする。

 

 

完全な敗北

 

肌寒いボロアパートの一室で一人、最悪に憂鬱な気持ちで21歳の春を迎えようとしている男がいた。それがタケシだ。

 

当時の彼はアートとナンパが好きで、内向的かつ社交的でもある少し自信過剰な若者だった。彫刻家になる事を夢見て国公立美大を目指し、名古屋でバイトを掛け持ちしながら予備校に通い、三浪までして4度目の受験に挑むも全滅。完全な敗北を味わう。

その時はさすがに落ち込んで少しノイローゼ気味になり、壊れて開かなくなった窓を見つめて、ただ時を過ごしていた。


 

南の島へ飛ぶ

 

それから半年後、彼は南の島の瑠璃色の海の底にいた。

水はどこまでも透き通っていて、サンゴや色とりどりの熱帯魚に囲まれていた。空を仰げば、海底から地上と太陽が揺らいで見える。海の中には、広大な別世界がどこまでも広がっていることに気付く。

 

受験に失敗してから、しばらく徹底的に落ち込んだ後、タケシは沖縄に飛んでいた。

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