ファミレスで注文もできなかったコミュ障女子大生が初めての海外でインドを3週間旅した話

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外国とか、怖くないですか。


昔から怖いものが多かった。

高いところ、暗いところ、人が多いところ。幽霊、虫、爬虫類。

それから知らない場所、知らない人。


よく怒鳴る数学の先生も、エラそうな友だちも、イヤミっぽい親戚のおばさんも怖かった。

一人になるのも怖かった。


人と違うことをするのも、だれかに迷惑をかけることも。


その全部の怖いものから逃げて、

安全な囲いの中で生きていたかった。


ドキドキもハラハラもいらなかった。


そんな風に考えてた大学生までのわたし。


「ね、わたしこのドリアにドリンクバー…。」

「もーしょうがないなぁ。すみませぇん!」


友だちとファミレスにいるときは、いつもわたしの分も注文してもらう。

店員さんと話したくない。

「すみませぇん!」なんて、大きな声出せない。


恥ずかしい。

怖い…。



ガタンっとひときわ大きい振動で目が覚めた。まだ薄暗い。そして肌寒い。

身体を起こそうとすると、堅い床に寝てたせいか、節々が痛む。


いたた…


月明かりだけがかろうじて差し込む車内。手探りでウエストポーチのパスポートとスマホを確認する。無事だ。それから枕にしていたバックパック。これも無事。


ほっとしてまた目を閉じる。

夢を見ていた。昔の。


ガタガタと続く細かい振動で、いくら寝ても疲れは取れなさそうだった。


わたしは寝台列車の中にいた。

正確には、列車の床 だ。

みんなの読んで良かった!