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地下芸人を辞めて会社員になって感じたこと

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著者:
スティーブン 倉田
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『どうもありがとうございました~』


多分、僕が芸人最後のステージで放ったセリフはこれだった気がする。

基本的にこの言葉で締める”挨拶終わり”という手法は、芸人界ではスタンダードな終わり方だ。

”多分”とつけたのは、正直自分の最後のステージのことはあまり覚えていないからだ。

でも、ネタの締めをほぼ”挨拶終わり”にしていたので、きっと最後もそれだったと思う。


そんな過去を持つ僕は、陽の光を浴びることがなかった元地下芸人だ。

そして僕と同じようにその道を諦めた芸人は世の中に驚くほど存在する。

ある大手お笑い事務所では毎年200人近くの芸人が生まれ、3年以内に7割以上は辞めるとも言われているほどだ。


では、そんな夢破れた芸人たちはその後どうしているのか?

当たり前だが普通に働いている。

社会に溶け込んでなんら変わりない日常生活を送っている。

それはもちろん自分も例外ではない。


ただ、芸人の世界というのは一般のそれとは異なる世界であることは確かだ。

その感覚を持ち合わせたまま一般社会に入り込むと数々のギャップが生じることになる。


今回、僕が感じたそのギャップを実体験をもとに話していこう思う。



入社してすぐに気付いた異変

僕は所属事務所を辞めて映像制作会社に入社した。

芸人時代から趣味で撮影と編集を行っていたのでそういう会社に興味は持っていたのだ。


入社初日に会社に訪れると社員の方が現れて自分の部屋に案内してくれた。


社員の方
こちらでお待ち下さい。


そう言われた場所は僕のデスクだった。


(俺のデスク!!!!???)


泣きそうだった。