お金のことを何も知らないバカな美容師が独立するまで

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「今回、融資の担当をさせていただきます〇〇です」




「よろしくお願い致します。星川です」




「担当直入にお聞きします。いくらお必要なのですか?」




「えっ!分かりません。。。」




「どういうことでしょうか?」




確かにお金貸して〜ってきて、




いくら?って聞いたら、分からないとか、

とりあえず100万円貸してってきた

どこの馬の骨ともわからんやつに

お金なんて貸せるはずはない!




「お金を借りる為には創業計画書っていうのが

必要でこのくらいかかるから

これだけ貸してくださいっていう計画を

立ててだしてもらわないと

こちらとしてもご融資できないんですよ」




確かになんの準備もしていない。




完全に丸腰でやってきた。。




その担当者さんに、お金を借りる時は

まず、借りたい物件を押さえなければいけないことや、

お店の家具や美容室特有のシャンプー台や鏡などの費用。




さらにそれを取り付けたりする工事費用などの細かい見積もり。



その他、運転資金はいくら必要なのか?



とことんまでダメ出しをしていただき

僕の頭はショート寸前で

確実に頭から煙がプンスカと出ていた。




その中で一番誤算だったのが、

融資の際に自己資金が必要であるということ。




僕の自己資金は150万円しかない。




基本的に融資は自己資金の2倍〜3倍まで。




つまり、僕は多くても300〜450万円までしか

融資を受けれないという事が判明した。




それと、保証人が必要だという事も判明した。




これはよく映画やドラマでお金の話の件になると

出てくる事なのでなんとなく想像はついてはいたが。




兎にも角にも、まずは保証人を探さなくてはならない。




一番最初に浮かんだのは、




経営者の先輩でもある父親にお願いすること。




父は実家の山形で写真スタジオを経営している。




尊敬の念があるだけに僕は安いプライドが邪魔をして

父に頼りたくないという気持ちが大きかったが、

背に腹は代えられない。



僕は山形行きのチケットを買い実家に向かった。





『ノスタルジーを感じている暇はない』


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