第12話「アメリカの洗礼」⭐︎夢を諦めている人へ!コードも読めないアラサーの私がプロのジャズシンガーになるまで⭐︎
諦めきれず、もう一度荷物ピックアップの場所へ行ってみたら、
私の荷物がポツーンと2つだけ回っているではありませんか!!
どうやら、両替したり、電話したり、すったもんだしているうちに、次の便(最終便)が着いて、それに載って来ていた様で、
既に他の方のピックアップは終了していて、
私の荷物2つだけがずっと回り続けてたみたいでした。
よかったー!ヽ(;▽;)ノ
もし友達迎えに来てて、すんなり帰れてたら、
荷物は受け取り主がいないまま、回り続けていた事でしょう。
しかもそれを逃してたら、多分受け取りは数日先になったであろうと思われる状況でしたので、
なんだかんだで、空港に居たことがピックアップアップに繋がったので..
まあ良かったのかな?
慌てて私のですー!!!と言わんばかりにピックアップ!!
大きいスーツケースを引きずった私の周辺には、途端にタクシーの運転手らしき人達が群がって来ました。
俺のに乗れ、いや、俺の客だ、みたいな....
やっぱり、
怖いー!!(;ω;)
その一瞬、友達を恨んだのは言うまでもありません。
ただ、もー、とにかく疲れていたし、
ぼったくられたって構わない!
とにかく私をドミトリーまで連れて行ってくれ!
と言う一心で、
1番良い人そうな人のタクシーに乗りこみ住所を告げました。
通常いくら位なのか、
おおよその距離とかもちろん道のりも、
ぜんっぜんわかりません。
ぼったくられたとしても、幸いな事に?気づきません(^^;
とにかく早く宿に着きたかった。
36ドルくらいだったかなー、
ローガン空港から、ボストン市内まで。
これって妥当な金額ですかね?誰か教えて(^^;
やっとの思いで、なんとか本日眠れる場所に到着、受付に行ったら、窓口に
「For Kaori 」って書かれたメモに、部屋番号が書かれていて、セロテープで鍵が貼り付けてあった。
日本だったら考えられないことですけど、
着いたのが深夜だったし、ま、仕方ないか!
と、メモと鍵を持って、1人で二階の部屋へ向かいました。
ドミトリーは通常、数人で一部屋に泊まる方が安いのですが、旅の疲れを癒したかったし、少し奮発して、個室(studio)を1週間借りていました。
二階の廊下の突き当たりの部屋の鍵穴に鍵を差し込みました。
「やっと寝れる.....」
日本を発って、トランジットも入れると既に20時間近く経っていました。
フライトの間ずーっとメソメソ泣いていたので、瞼は重たく、身体や精神の疲れも限界でした。
しかし、
鍵が回りません。
何度差し込んでみても。
????
どうやら、渡された部屋の鍵が間違っているか、メモに書かれた部屋番号が違うか、
どっちかはわかりませんが、
い、ず、れ、に、し、て、も!
部屋に入れない(;ω;)
窓口閉まってるし(;ω;)(;ω;)
バッゲジロスト?に続く、
第2のアメリカの洗礼でした。
とにかく、一階の窓口付近に緊急連絡先などの情報がないか、コンタクトの糸口を探りました。
人がいる気配はありません。
地下に続くような階段があったので、
そこにいってみようとすると、偶然1人の女性に出くわしました。
部屋の鍵が間違っているようで、今着いた所なのに部屋に入れないんだ、と説明した所、
その女性、たまたまその場にいた、食事を作る担当のドミトリーのスタッフだったのです!
「いつもは私居ないんだけど、あなた運がいいわね」
とか何とか言われながら、
スペアキーを探してくれ
「スペアだから無くさないでね」と言われ、鍵を受け取りました。
やっとだ!
今度こそこれでやっと部屋に入れる!
休めるーー!!ヽ(;▽;)ノ
部屋は、こじんまりした一部屋に広いバスルームが着いた可愛らしい部屋でした。
ここからボストンでの、
バークリーでの生活が始まるんだ。
やっと少し実感が湧いて来ました。
とにかくシャワーでも浴びて、
今日はもう寝よう。
色々起こりすぎたし、疲れ切った。
バスルームで
お湯がちゃんと出ることを確認して、
服を脱ごうとして、
あ、
バスタオル持って来ておこう!と、はたと思い、
今さっきまで居た部屋のドアノブをひね、ろうとしたら、
ひねれ、ない。
何故?
何故?何故?
皆さん、
アメリカのアパートって、
各部屋ごとに閉まると勝手にドアに鍵がかかるようになっているの、知っていますか?防犯の為かな?
私は、知りませんでした。
アメリカの学生は、鍵のついたキーホルダーをジャラジャラ腰にぶら下げている子が多くいます。
あれは、オシャレではなく、
「常に自分と鍵とが離れないようにするため」なんです。
インナーロックを防ぐ為に.........
まさかバスルームと、部屋との間のドアに鍵がかかるとは。
全ての荷物を部屋に入れたままのインナーロック。
そしてそのキーは「スペアキーだから無くさないでね」(翻訳:代わりの鍵はもうないからね)と言われたばかり。
バスルームでしばし立ち尽くしました。
アメリカの洗礼は、
容赦ないな、と。
服を脱いで素っ裸でバスルームに向かわなかった事、が、
今思うと、アメリカの神のご加護だったのだな、と思われます....
to be continued...,
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