口下手童貞少年、ナンバーワンホストになる ⑥ ラストチャンス編

1 / 10 ページ

4月の中頃。
夜はまだ少し肌寒いくらいの季節だった。

その頃には、もうタイムリミット(携帯電話停止)が近づいていたので店の営業前ギリギリまでキャッチをしていた。


そんなある日に、ヘルスから出てきた一人の女性がいた。

いつもの様に、店舗から多少離れたところで声を掛ける。

もちろんお馴染みのニーハオから始まった。


私「ニーハオ、今から帰るの?」

女の子「・・・・帰るよ。」

私「さんみしいな~(訳 寂しいな)(そしてアホっぽく言う)。」


などと今だったら少し赤面してしまうようなハイテンションで会話を始める。

女の子も嫌そうだ。

当たり前だ、いきなり怪しい男が声を掛けてきたのだ。

それと仕事柄、警戒心が強いというのもあるかもしれない。


だがそんな事は気にしていられない。

とにかくしゃべる。思いつく限りの言葉をしゃべる。

かなり一方的な会話だったが、もう既に15分程度歩きながら話をしていた。

店から駅までけっこうな距離があったのが幸いした。

その15分の中で2・3回は笑ってくれていた。


・・・笑ってくれた回数が、多いか少ないかの判断はお任せしたい。


それからさらに畳み掛け、駅の改札を入るギリギリの所で粘って電話番号を聞いた。その時にやっと名前も教えてくれた。名前はYと言った。



結局30分程経っていた。


(よし・・。)


終わった時の時間は夜23時40分頃だった。

私は急いで寮に戻りスーツに着替え、出勤した。

もちろん、その頃でも0時出勤。おしぼり・店内の掃除・トイレ掃除の任務が待っていた。



営業が始まった。


新しく入った従業員のせいもあってか、その頃のBには、とても活気があった。

広い店ではないが、だいたい毎日テーブルは埋まっていた。

私はお客さんを呼べていないので当然飲むのが仕事だった。

私はお酒は強い方ではない。むしろ弱かった。

みんなの読んで良かった!