口下手童貞少年、ナンバーワンホストになる ⑬ 謎の女 編

2 / 2 ページ

鼻筋は通っており、

かわいいというより美人であった。


二人とも、歳はさほど変わらない様に見えた。

23〜25歳、といった所か……


私「初めまして~。Kです。」


?「ふーん……君がK君なんだ……。」


私「そうですけど、あれっ?

ひょっとして写真と違いました?(笑)

だいぶ写真迷って一番写りがいいやつ使用しちゃったんですよね・・(笑)」


?「そんな事ないよ。」


私「お世辞でもありがたいですね。

僕もお酒いただいてもよろしいですか?」


そんな感じの出だしだったと思う。

確かにJUさんからの前情報の通り可愛い子だった。

というより綺麗な子だった。


そして接客の中で細かい所を見ていくと少し驚いた。


名前はN美といった。


高級ブランドの指輪で、ダイヤが入ったものを重ね着けしており、

一つ20万以上するものだとすぐわかった。

重ねてらっしゃるので、合わせて40万以上は間違いない・・・


またもや高級ブランドのバングルもダイヤが入っており、

カバンもよく見るとエルメスの超高級品。

時計もロレックスだった。


私(うわ~、ただもんじゃないな・・・。まぁいっか。)


私は既にその前の席で酔っていた!


酔っていた為か、

「仕事が楽しければいい」

というハングリー精神ゼロの状態になっていた。


酔った勢いのままに話を続け、最後の方には、本で読んだ事があった


「サメに襲われた時の対処の仕方」


というくだらない話で盛り上がっていた。

わざわざ呼んでくれたという事もあり、2時間程度と少し長めに席に着いた後


私「ごちそう様でした。」


とお礼を言い

相手のグラスの下の方に自分のグラスを軽く当て、

その席を離れた。


その後、珍しく自分のお客さんが来ていたので、

自分の席に戻り、自分のお客さんの相手をしていた。


お分かりだろうか?

私は・・・

N美が新規でわざわざ自分を呼んでくれたのに・・・・

N美の電話番号を聞こうともしていなかった!!


今振り返ってもダメホストである。


それからまた1時間程度経過したぐらいだった。

JUさんが私をキャッシャーに呼んだ。


JU「Kちゃん、さっきの新規の子、

もう帰るっていってるんだけどさ。

最後に店の下まで送る従業員で誰か呼んで欲しい子いますか?

って聞いたらKちゃんだって言うから、

ちょっと最後だけ席戻ってきてよ。」


私「ほんとですか!?」


私の中で、

何百もの小さい自分がエレクトリカルパレードを踊っていた。


この時ばかりは、がっつかなかったのが功を奏したのかもしれない。


自分の席を離れ、N美の所へ戻った。


帰る前のやりとりをしている時に、


N美「ねぇ、携帯番号教えてよ?」


私「おっ、おぉ、もちろん。」


とN美から切り出してくれた。

そうして、ボルケーノ状態になりながら

店の下まで送って行った。


N美は外で見るとやはり、かなり明るい茶髪で、

店内では座っていたのでわからなかったが、

細かい水玉のワンピースから伸びた足は絶妙な細さ(太過ぎず、細すぎず)


背も女の子の中では高め。


胸は大きくないがトータルではかなりスタイルが良かった。


タクシーが見えなくなるまで見送り、


(いや~、キレイな子だったな・・・。

スタイルもいいし・・・。

っていうか何者?

OLじゃあんな恰好できねぇぞ??)


と謎を残しながらも、

店へ戻った後はまたヘベレケになっていた。

著者の健二 井出さんに人生相談を申込む

著者の健二 井出さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。