口下手童貞少年、ナンバーワンホストになる ⑱壊滅編

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時は少し戻るが、N美と付き合いだした12月、

Bに不穏な空気が流れだしていた。





その頃には、Rさんはとっくに飛んでいた。

Jさんはもう大学が来年で卒業という事で店を辞めて、

Mさんも単位がやばいといった理由で、Bを辞めた。


店に残っていたのは、

K野専務、R華社長、Nさん、Aさん、S君、KJさん、私の後に入ったホストが一人、新人が一人、私、他数名といった10人程度になっていた


N「やってられねぇよな」


A「そうだな。」


というやり取りが聞かれるようになった。


今までも冗談ぽく言っていたのは聞いていたのだが、今回の言い方は真剣で冗談とは思えない。

そして、12月の中旬ごろに衝撃の話が回ってきた。


N「おい、K。ちょっといいか?」


私「はい?どうしました?」


N「言うなよ・・・・・。

Aと俺、年明けからもう店に来ないから。」


私「!!・・・そっ、それは・・・まさか・・・・飛ばれるという事ですか?」


N「そういう事だ・・・・。この話したら、KJもトぶって言った。Kはどうするんだ?」


私「いや・・・・、僕はまだ考えてなかったですけど・・・・・。」


N「・・・・そっか。もし俺とAが一緒にいなくなったら、

Kが辞めにくくなるかなって思ってよ・・・・。」


私「・・・・・・。」


その時は運が悪く、私はお客さんのツケ

(別名 売り掛け。回収不能になったらホストが代わりに支払わなければいけない)があった。


ツケを残してとんだら間違いなく実家に来ると思ったので、私は飛べなかった。


私の実家は夜間であれば普通車で30分程度。

ワイルド・スピードのヴィン・ディーゼルであれば8分・・・。


実家が近すぎるので飛びづらかった・・・。


しかも今思えばウルトラCだが、


「バーで働いている」


と親には伝えており、

見事ホストをやっているのはバレていなかった!!

どれだけ私は親の感心が少ない子だったのであろう。


親に内緒でという事は、実家に来られてはバレてしまう。

さらに、

ツケ=借金 を親に内緒でホストをして作ったなどと説明され

バレたら父親のマッハパンチは確実だった・・・・。





そうして徐々に年末に近くなる。

その頃にはNさんたちに聞いた話をきっかけに、

私も一つ疑念を持つ様になった事があった。

それは何か・・・・?


売上である。


毎月確かに感じていたのだが、給与計算がかなり適当だった。

1万2万違うのはザラで、K野専務に聞くと、


K野専務「悪い、間違えた。」


と言われたり、わけのかわらない説明をされてはぐらかされたりという事もあった。


旅行積立金を取られているのに、

売り上げが少ないという理由で当たり前の様に12月に旅行はなかった。

もちろん積立金の返還などない。


冷静に考えればおかしい事だらけだ。


そしてついに年明け・・・。


宣言通り、Nさん・Aさん・KJさん・他も店に来なかった!!


それどころか・・・

事前に察知したのか・・・


なんとR華社長も来なくなっていた!!

やはり何かやましい事をしていたのか・・・


真相は闇の中だが、

恐らくK野専務とR華社長は管理サイドの権限を悪用し、

従業員の給料をピンハネや、売上の操作を行っていたように思う。


そして、Bには私、S君、新人君一人という状況になってしまった。

ビップルームがテーブルで3席と、

ボックス席が6席の店に3人!


席数よりもホストの人数が少ないというミラクルな状態!

とてもではないが仕事と言えるものではない。

その3人が残った理由の一つとしては、

「ホストとしてまだ納得いく所までやりきってない」

というのもあったであろう。

以前も書かせていただいたが、Bをやめて他のホストで働くという選択肢はない。

ホストを続けるにはBでやるしかない・・・。


そんな状況になってからは、


0時に店へ行く。

3時頃までS君と新人とフリートーク(おしゃべり)、

それから私かS君のお客さんを接客し、

そのお客さんが帰ったら営業終了という具合であった。


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