第三章 僕の中の悪魔

前編: 第二章 肩車の違和感
後編: 第四章 手の平返し

話は変わりますが、

妹は母方の実家で生まれ、母と母の両親に一から大切に育てられました。

その点、僕は母を傷つけ、離婚にまで追いやった憎き父親に育てられた子供です。

僕がいくら良いことをしようと、頑張ろうとも、

家族の笑顔が僕に向けられる事はありませんでした。

家族の笑顔はいつも妹に向けられていました。

少なくとも幼い頃の僕はそう感じていました。

ある日は、食器が割れていたとき、僕はやっていないのに、

僕じゃないと言っているのに「お前しかいないだろ」と信じてもらえませんでした。

またある日は、ビールの缶が僕に向けて投げつけられ、

またある日は、真冬の雪が降る夜中、しつけと言われ外に出され鍵を閉められました。

一方で、僕の目から見て、

妹は脆くかけがえのない大切な宝石の原石のように優しく包まれるように育てられ、

僕はその温かい家族の輪の中からはじき出され、

雑に扱われるような、必要とされていない感覚でした。

家族に喜んでほしいと思い、

大好きだった自分にとっそれは本当に苦しくて寂しかったです。

何もしていなくても、僕のせいにされ、否定される感覚に小学生の僕は

気持ちのやり場と理性を失い、家の中の物をシャベルで壊して回ったことがあります。

そこまですれば僕の心の苦しさに気づいてくれると思っていたんです。

すぐに止められてしまいましたが、泣きじゃくって叫びながらシャベルを振り回す僕を見た祖父母は物を壊されたことに激怒し、どうしようもない悪者をみるような、憎しみにあふれた目で僕を見ていました。

その時ばかりは母は泣いていましたが、泣きながらか細い声で

「どうしてこうなってしまったの?」と、

悪い子供を授かってしまった自分のことを嘆き、僕の気持ちには気づいてくれませんでした。

そんなこともあり、

妹は許され、僕は許されない、教えられることもまったく違うという状態は悪化し、

家族に対する憎しみだけがつのっていきました。

今はもうないと思いますが、

机の裏に母親の首の部分に包丁がささって血が吹き出している絵を書いたこともありました。

学校の授業でよくあった母絵の手紙は横に読むとありきたりな「長生きしてください」と言うような文面になっているが、縦に読むと「早く死ね」と言うような文面になっている物を書いていました。

続きのストーリーはこちら!

第四章 手の平返し

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