あの時、もしラーメンを食べていたら・・・①

次話: あの時、もしラーメンを食べていたら・・・②

13歳、夏。

いつもだったら、お盆休みの高速道路の大渋滞を避け、夜中に家族全員で車に乗り込み、祖父の田舎の家に遊びに行くのが我が家の夏休みの過ごし方だった。

祖母が亡くなってから祖父は体調を崩し、同居する事になったので田舎はしばらく行っていない。

久しぶりに田舎へ、私と父と祖父で、行く事になったが父は仕事だったので

先に祖父と私で新幹線とバスを乗り継いで行く事になった。






まずは、祖父と田舎の親戚へ挨拶周り。記憶にない、おばさんたちから

「まぁ、ゆきちゃん大きくなったわね~」っと、お小遣いやお菓子をもらった。




午後になって父が来た。車で来たのかと思ったらなぜか、新幹線で来たという。


父は疲れていたのかすぐ寝てしまったので遊び相手もなく時間をつぶす。

田舎には友達もいないので、ひたすら暇で畳に寝転んでぐるぐる回ったり。蝉の声がうるさいなと思ってみたり、田舎によくある人形の置物が怖いと思ってみたり。






夕方になって父が散歩に行こうというので二人で散歩に出かけた。

夕焼けがちょうど終わる頃でなんとなくロマンチックというかドラマチックというか。

TVにでてきそうだなシーンだなと思いながら、ワクワクしていた。

今でもあの時のワクワクした感じ、思い出せる。父が前を歩いていて、花壇に、お花がいっぱい咲いていて波の音と心地良い風が吹いていて、夕日が木々の間から・・・素敵な時間だった。





しばらく浜を歩いて、家に帰る途中に中華屋さんから良い匂いがした。


「ねぇ?お父さん、ラーメン食べようよ」

と言ったんだけど。なぜか返事はNOで。何も食べずに家に帰った。

家に帰って、ラーメンが食べられなかった事にとっても腹が立ってきて

結局、夕飯をどうしたかは覚えてないけど。ひもじいような気持ちにもなって

二階へ行ってなぜか、一人で声を出さずに泣いた。



10分後、一階から

「ゆきちゃん、やっぱりラーメン食べに行こうか」

っと父の声がした。


まだ、泣きべそかいてた私は泣いてるのがバレたら恥ずかしいなと思って

「行かない!!いい!」と断ってしまったのだ。


「そう」と、お父さんの寂しそうな返事。

また、なんだか泣きたくなってしまった。




そんな夏休みが終わって

2学期が始まった。



今回はここまで。私の人生ストーリーです。

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最初はかっこよく書きたいと思ってましたが

読書感想文みたいになってきてしまって途中あきらめかけましたが。笑

勇気を出して書いたので公開してみました。

次回以降、ダークな感じになってしまうかもしれませんが

それも人生の一部。淡々と?!読んでいただければと思います。






続きのストーリーはこちら!

あの時、もしラーメンを食べていたら・・・②

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