Chapter7 固定概念をひっくり返された秘密のデート
日曜日になると赤いレクサスが私の家の近くに止まりました。28歳の彼は、私をいつでもときめく場所へ連れていってくれるのです。もちろん結婚を前提ということを約束していました。好きなもの、欲しいものはなんでも買ってくれました。この時から私は「財力」に興味を持ち始めました。
あるデートの時に、彼が私にこういったんです。
「あゆちゃん、タクシー乗ろうよ」
徒歩で、店から店を移動していた私にそういったんです。私の頭は「???」でいっぱいでした。
「え?別に10分ぐらい歩けば良くね?
なんでタクシー使うん。お金もったいないし。」
そういったんです。
すると彼は、
「だって、”時間”がもったいないじゃん。
あゆちゃんと楽しいところ行きたいし。
だから、”お金で時間を買うんだよ。”」
”お金で時間を買う”
今までの私の人生でお金は「モノ」を買うものだとしか思っていなかった私には考えもつかなかった概念で、この言葉は8年経った今でもしっかりと覚えています。
このことから私は、「美容」「お金」「時間」
この3つを意識するようになりました。
もちろん、家族にも高校のクラスメイトにも、このことは内緒です。今でも知りません。
著者のあゆみ 藤崎さんにメッセージを送る
メッセージを送る
著者の方だけが読めます