最愛のビッチな妻が死んだ 第34章
僕は日々、確実に、頭がおかしくなっているのです。
歩くことで頭が揺れ、脳が揺れて、その振動が時に心地よく、時に倒れ込むほどに気持ちが悪いのです。
毎日毎日、あげはに「愛してる」のラインを送り、絶対にこない返事を待つだけの廃人なのです。
自殺、したいですね。同じ生き方ができないのなら、同じ行き方で死にたい。
ドラッグや安定剤、痛み、快楽…すべてがどうでもよく感じ始めた。
ただただ安定剤が効かないだけなのか、ただただ頭がおかしくなっているのか、僕にはどうでもよいのです。
繰り返される日々が続き、平静を装った僕がいて、幸せとは何か考えなくてよいのが幸せなのではないかと思う瞬間が増えてきました。
僕はあげはに引っ張られている。朦朧とした意識の先に行くべきところだけはハッキリと見えている。
確実なる死と隣り合わせの日常。冴え渡る推理が僕の背中を押すのです。
早く行かなくちゃと僕が僕を急くのです。
僕はもう、まだ死んではいけないのか。誰も教えてはくれない。あれだけ、一緒に死のうと誓い合ったあげはがいない喪失感を埋める者などない。誰かはあげはの代わりにてはいけないし、代わりなどいはしないのです。
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