2017年を伊坂幸太郎「砂漠」の世界観っぽく振り返った話
「2017年を振り返ってもいいかい?」
先日、友達とお酒を飲みながら、そんな切り口から今年を振り返ってみた僕の話です。
世間的には何だか色々あったんだなぁ、2017年。
「だなぁ」を語尾につけると、相田みつを効果を発揮するんだなぁ。ハハッ。
そんなことよりも、何があったんだ、2017年は。
正直いうと、俺は社会で起きたことに興味がさほど無い。自分に影響を受けることがあまりにも少ないから敬遠しがちなんだよな。いざという時には都度、考えたり勉強すればいいかなって。
君たちはね、何にもわかってないんですよ。
今年の日本では、北朝鮮のロケット問題、トランプ政権誕生、TWICEの日本デビューがあったんですよ。
もしですよ、今もこうして話している間に、北朝鮮がロケットを太平洋を目掛けて打ってきたらどうするんですか。
トランプが日本に対して厳しい税制措置とか、輸出・輸入制限をかけてきたらどうしますか。
TWICEのTTポーズが流行し過ぎて、「はい、チーズ」のポーズがあれで定番化してしまったら怖くて今日も眠れんですよ。
そもそも、あのTTは「 (ToT) 」のTTですからね。泣いてるじゃねぇか、ってことですよ。
世界が平和になるために僕はね、毎日ピースサインですよ。
僕のピースは、ビクトリーじゃなくて平和って意味ですけどね。
上記に挙げた、2017年で起きたことはほんの一部ですがね。
まぁ、結局何が言いたいかというと、僕はね、伊坂幸太郎の「砂漠」って小説が超好きなんですよ。
その小説の中に、こんなセリフがあるんです。
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」
だから、僕たちだってね、やればできるんですよ。いま、それをやろうとしなきゃ、いつやるんだって話なわけですよ。
確かにな。
いざという時にはやる、なんて豪語している奴は、いざという時が来てもやらねぇよな。
まぁ、俺もだけどな。ハハッ。
とにかく、2017年は俺らにとってハッピーな年だったってことでいいんじゃねぇの。
ハッピー、ハッピー。
お前らが言ってることは分からなくもないけれど、2017年を振り返ってみた結論が、「ハッピーだった」というのは安易に答えを出しすぎじょないのか?
もっとこう、あるじゃないか。
今年の目標で体重が〇〇kg痩せれたとか、彼女ができた、資格を取った、仕事で成果を出せたとかさ。
なんかこう、今年の生きた足跡をみんなで振り返ってみて、最終的に感じた感情を言語化したら、結局これだよねってなりたいんだよ。俺は。
僕はね、みんなにもっと今を生きて欲しいんですよ。
もっと目の前のことに全力になって欲しいんですよ。
いくら夢や目標を掲げてもね、目の前のことに全力になれない人が、もっとでかいことを実現できるわけないじゃないですか。
だから僕はね、やり続けましたよ、ゴミ拾い。
目の前に落ちてるゴミ、腐るほど拾いましたよ。
もうね、大宮駅のゴミを行政より拾ってやりましたよ。
そんな僕をみて、嘲笑う人がいるわけですよ。
四面楚歌という四字熟語をまさに、実生活で体験しましたよ。
でもね、そんなの関係ないんですよ。
人生なんてね、好きなことを好きなだけやればいいんですよ。
親や会社、友達とかね、そんな人の目を気にして生きたって、生き苦しいだけですよ。
それがね、一体誰のためになるっていうんですか。
ハハッ。
ゴミ拾いって、お前、何かの宗教と勘違いされてたよ絶対。
でもよ、自分が大好きだと思える何かを見つけて、それに打ち込むのってカッコいいと思うぜ。
だってさ、社会に出てみたらさ、そんな奴ほとんどいねぇーじゃん。
若々しい志高い奴も、いきりながらも頑張るけど、数年したら物静かになってるぜ。
最初の熱量がどこにいったことやら。
挙句の果てに、もっと他にやりたいことがあるんでお世話になりましたって奴もいるし。
まぁ、俺も似たようなもんだけどな。ハハッ。
話をまとめさせてくれ。
俺が話したかった「2017年の振り返り」はこういう議論じゃなかったけども、これはこれでもういいから。
一旦、小括しよう。
いや、もう長くなりそうだから、結論を出そう。
俺たちが過ごした2017年、確かに社会情勢が大きく動いた年だった。芸能人の不倫問題を皮切りに、国民が望んでいる情報が人の裏切りを暴くことだなんて、少し悲しかったけど。
他にも沢山いろんな事象があったけど、俺らが「いま生きている」っていう確かな事実はあるよな。
お前らの意見は全部、「いま生きている」から言えること。
何が言いたいかというと、お前らは俺の大切な友人だから、これからもよろしくってこと。
結局のところ、俺は来年もこの場で「2018年を振り返ってもいいかい?」と言わせて欲しい。それ以上でもそれ以下でもない。
何だか全く論理性のない答えになってしまったんだけど、これが俺なんだなって、2017年の最後に確認できて嬉しい。
何を今更いってるんですか。
空は青いとか、空気がないと人は死ぬとかね、そんな当たり前のことを言ってどうするんですか。ゴミを拾ってくださいよ、ゴミを。
2018年はね、大宮だけじゃなく、埼玉全域のゴミを拾ってやりますよ。
そしたらね、また来年ここで報告してやりますよ、お前たちに。
いいですか、僕はね、サン=デグジュペリになれって言ってるんですよ。(星の王子さまを書いた人)
彼はね、こう書いてるんですよ。
『どこか遠くの彼方には難破している人たちがいるんだ、こんなに多くの難破を前に腕をこまねいてはいられない、我慢しろ、今、ぼくらのほうから駆けつけてやるから!』ってね。
さらにいうと、「人間であるということは、自分には関係がないと思われるような不幸な出来事に忸怩たることだ」とも言ってるんです。
だからね、僕は、目の前で困ってる人がいるなら助けるべきなんですよ。
みんなね、夕方のニュースで、事件で悲しむ人を見て悲しんでる場合じゃないですからね。
悲しんでる暇があったら、何か行動を起こして助ければいいし、走り出せばいいんですよ。
だからね、つべこべ言わず、砂漠に雪を降らせればいいって話なんですよ。
そりゃあ、無理があんだろ。ハハッ。
まぁ、俺なりに2018年は頑張ってみるぜ。
俺は、もう少し社会情勢に目を向けて、「いま自分にできること」を増やせていけたらと思う。
だから、2018年は熱く冷静に頑張っていくわ。
そして来年、この場でお前たちと会えるのを楽しみにしてる。
2018年は、一体何が起こるんだろうか。
一昔前に、みんながスマホでLINEなんかいじってInstagramに写真投稿してる未来を誰が想像できただろうか。
まったく、便利な時代になったものだ。
いまとなっては、その衝撃は、昔に観た映画と同じ程度の感覚で思い返すくらいになり、結局、それは当たり前になる。
ますます未来が、テクノロジーが、人間の価値観が変動していく。
こんな激動の時代に、何かを頑張ることに意味があるのか。
昨日までの常識が今日の非常識になる時代に。
夢や目標を持っても、すぐにコロコロ変わってしまうのも、時代の移り変わりの速さを暗示させている気がする。
だったら、平凡な人生を歩んでいるのが一番幸せじゃないか。
無理せず、無難に生きることが大事なはずだ。
そんな声も聞こえてくる。
僕もそう思う。
変にリスクをとっても、危険しかないこのご時世に、誰が行動を起こすか。
じっくり腰を据えて、ただひたすらに待つことが大事なんだ。
そして、マジョリティが動き出すタイミングで自分も動けばいい。
大多数が選ぶ人生が、一番安全だから。
なんせ、日本は民主主義だから。
だから、無難な人生が一番幸せかもしれない。
なんてことはまるでない、はずだ。
おわり
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