高校進学を言葉がさっぱりわからない国でしてみたら思ってたよりも遥かに波乱万丈な3年間になった話【その7:閑話休題】
今日をもちまして、以前記述したスペインのセンターの日程が全部終了しました。
3年間のスペイン生活の集大成になかなかふさわしい出来になったのでは無いかと思います。
あまりのスペイン語の分からなさ&馬鹿さに、クラスのダウン症の子が使っているものと同じ特別教材を渡されたのが3年前。
それから自分なりに切磋琢磨して、最終的には100人中30位くらいの成績で卒業し、大学入試も終えれたのですからなかなか大したものでは無いでしょうか。
ぜひ褒めてください。むしろ罵ってください。あんっ。
さてそういうことでして、やっと自由の身になりましたので、さっそく今日(木)から月曜日まで予定を詰め込みました。
さあ日本に帰るまでに私の肝臓はどこまで真っ黒になるでしょうか。
去年の夏も同じように肝臓真っ黒チキチキレースを日本に帰省する前一週間で実施しまして、最後らへんは正露丸と太田胃酸が手放せない体になっていました。
命を削りながら人生楽しんでおります。Viva la Vida!
そういえば余談ではあるのですが、今回の入試、実は一回験票を無くしました。
私皆さんの期待を裏切りません。
こっちだと銀行の受験料振込用紙控えが受験票の代わりでして、いやまああんな薄っぺらい紙よく皆取っておけるなぁと私逆に感心します。
受験の数日前からなんか最近あの紙見ないな~とは思っていたのですが、その薄っぺらさ故かそんなに大事なものに思えずに、まあ無くても大丈夫でしょと高を括っておりまして。
しかし友達に「そういえばあの紙無くしたんだよね~(笑)」と受験2日前になんとなく伝えたところ、「お前終わったな…」ともの凄い顔で言われ、初めて事の重大さに気がついた次第です。
前述のとおり受験票は銀行の紙ですので、学校の事務所に行っても意味は無い。
しかも受験まであと2日。時間が無い。無さ過ぎる。
なんということでしょう、わたくし受験前日に銀行に行って控えの再発行を頼んでみて、もし無理なら受験すっぽかしコース、という危機に追い込まれてしまいました。
お母さんに伝えてみたらものっくそ怒られました。当たり前です。
なので受験前日、銀行が開く前から店舗の前で待機。
幸い振り込んだ日付はきちんと覚えていて、金額や振込先の口座番号も友達が教えてくれたのでそこらへんの準備は満タン。あとは銀行員が協力してくれるのを待つだけです。
銀行が開いた瞬間に滑り込んで受付に行き、これこれこーだと事情を伝えると、「何やってんだお前」と案の定怒られました。当たり前です。
しかし銀行のおばさま、優しい人でして、獲物をしとめる鷹のようにするどい眼光で私のことを睨みながらも再発行のためにデータをPCで探してくれました。
私てっきりIDを見せて身分証明をし、あとは私の名前でもちょちょっとPCに入れたらすぐデータは出てくるものだと思っていたのですが、現実はそこまで甘くなく。
なんでも私が振り込んだ日に来た客のデータを虱潰しに探して、私のものを見つけなければいけないということで、なるほどおばさまの眼光もするどくなるはずだと私納得してしまいました。
もちろん1日に来る客など優に100人は軽く超えます。
リストにはちっちゃい字で客の名前が隙間なく載っていて、そこから私の名前を見つけ出さなければいけません。
おばさまが15分ほど探したのですが見つからず、ついにはPCの画面をこちらに向けて2人で探すことに。
黙々と2人で探しているとおばさまが「こんだけやって落ちてごらん、ぶっ飛ばしてやるからね…」と言ってきて、一瞬死を覚悟しました。
更に「学部はどこに行くの?」と聞かれ、まさか「スペインじゃ大学行く気無いし、別に戯れで受けますゥ(^V^)」などと言おうものならいよいよPCの画面で頭を叩き割られそうだったので、ここは無難に「経済学部デェス」と答えておきました。
日本では国際関係論を勉強したいと思ってます。
そんなこんなしているうちにも画面を2人で睨んでいたのですが、30分ほど探してもどうしても見つからず。
しょうがないので奥から銀行側で控える用紙(物理)をおばさまが持ってきてその中から探したところ、5秒で見つかりました。
思わず頭にクックロビン音頭のポーズがよぎりました。ズコーッ。
しかしまあ見つかってよかったものです。
おばさまが控えのコピーを取ってくださり、一件落着。
最後におばさまから「お前こんだけしてやったんだからうちで口座作ってけ!オラ!」と言ってきたので「そのうち作りマスゥ」と言って逃げてきました。ごめんなさいおばさま、私もう日本帰ります。
というわけで、このような感じで修羅場も一くぐりしまして、一番はじめに書いたとおり受験も終了。
次は帰国するときにパスポートでも忘れちゃったりするんじゃないですかね。
まあ流石にいくら私でもそんなことは…。ねえ…。これ以上書くと、いわゆる死亡フラグなるものになりそうなので自重しておきたいと思います。
そういえば、もうひとつ小話があります。
今日はさっそくテストも終わったということで、2日後に控えた卒業式のためにドレスを買いに行きました。
自分の足の太さに絶望しながらも満足の行く買い物が出来て、るんるんしながら帰路についていたのですが。
その時IpodでMaroon 5のThisloveを聞いていて、ふと思い出しました。
そうこれは以前元彼と別れた後にカラオケに行ったときに、彼が歌ってくれた歌じゃないか、と。
自分で言うのも何なのですが、彼には別れた後もなかなか愛されていまして、その時カラオケで彼が歌っていたのも例のThisloveのような失恋ソングというかなんというか、まあ私に向けての曲ばっかりでして。
しかし私は当時そんなことに微塵も気がつかずに、へぇ洋楽かっこいいな~とか思いながら自分の好きな歌ばかり歌っていました。当時全盛期だったゴールデンボンバーとか。彼らの代表的楽曲「女々しくて」とか。
その日家に帰り、姉に今日彼がこんな歌を歌って私はこういう歌を歌ったんだー、と他意無く告げたら、「お前のアンサーソングえぐすぎだろ」と言われ、初めて自分のしでかしたことに気がつきました。
ごめんねW君。
いやしかしスペインでの生活も10日となりますと感慨深いものでして、上記のような甘酸っぱい思い出も浮かんでくるものです。W君との話は日本での話でスペインはまあ一切関係ないんですけど、そこはご愛嬌と言うことで。
残りの日にち、後悔無い様に過ごしていきたいと思います。実にくだらない話で終わってしまいました。
お粗末さまです。
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