人が生きるということ

2 / 2 ページ

父子家庭生活が2ヶ月程度を過ぎようとしていた。
母は驚異的な回復をしていた。


集中治療室から一般病棟に移り、懸念されていた後遺症も見られない。

奇跡。

これは本当に奇跡である。



あの日起こったことを父から聞いた。

私が出かけた後、父もいつ通りパチンコに行こうとしていた。
そのとき母が急に
「頭が痛い。いつもと違う感じがする。。」
と父に伝える。

母は家事をいったん中止し、座り込む。

2人で休憩していたとき、母がまた
「あぁ痛い。。クラクラしてきた。気持ち悪い。。。」

父は少し様子がおかしいことを感じる。

母はトイレへ。

少しすると・・・

「痛ぁーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!」

父が今まで聞いたことがないような叫び声が耳をつんざく。

父が急いで駆けつけると口から泡を吹く母。


~10年以上経った今でも、あの叫び声は耳から離れないそう~


幸いにも、父はこの日を迎える前、
結構以前ではあるが会社で脳出血の症状を起こした同僚のご親族の話を聞いていたらしいため、
これはやばいということに即気づき、すぐ救急車を呼んだ。

本来、あまり動かしてはいけないが、少し動かし寝かせ、救急車を待った。

以上があの日の状況。


これは後から聞いた話だが、この迅速な行動が母の回復につながったそうだ。



今、母は健全に生きている。
より一層、父と母は仲良く、時折夫婦で旅行に出かけているようだ。


このストーリーを書いていて、正直当時を思い出すので辛い。
そして、まだ私は幸せな方。母は生きているから。

このストーリーは残すべきではないとも考えたが、やはり書きたいと思った。
鮮明に覚えている箇所もあれば、悲しいかなうろ覚えな部分もある。

私の中では決して忘れてはいけない出来事。
(父と母には内緒で書いているが・・・。)
そしてこのストーリーを残すことによって、改めてみなさんに感じてほしい。


母の偉大さ。
父の偉大さ。

かけがえのない存在。

奇跡について。

命の尊さ。

人生何が起きるか分からないからこそ、やり残したことがないように、
『生きる』ということ。



乱文、失礼いたしました。

著者の寛幸 平田さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。