勉強の意味



 勉強の本来の意味は何だろう。

 学校での勉強の成果は、結局のところ
 成績表に集約されてしまう。

 成績は、結果が全て。


 中学生時代のある日の授業のこと
 数学の時間だったと記憶している。

 2次方程式の初回の授業のことだったと思う。
 初回の授業にもかかわらず、教師から指名された友達が皆、
 教師の質問にスラスラと答えている。
 
 私の順番になり、私は、ただ、何も言えずに、たじろぐだけ。

 私の家庭は、経済苦のため、塾に行くことはできなかった。 
 級友たちが、そんな私をみて、指を差して、笑っている。
 
 いまだに、くやしく、情けなく思い出される光景。
 
 受験競争の波が容赦なくやってきて、飲み込まれてしまいそうになる
 この時期に、もともと優しかった友達もまるで、
 ライバルのように、変わってしまった。

 結局、この時には、なにひとつ挽回することができなかった。

 しかし、打ちひしがれる私は、ここで、確かに、何かを学んだのだ。
 それは、ずいぶんと後から分かった。


 現在の私は、紆余曲折しながらも、教員免許を取得し、
 発達障がいをもつ人へのケアやサポートを仕事にしている。

 それは、まるで、あの時の自分に向き合っているかのように
 思えることがしばしばある。
 
 私は、私と向き合う人が
 どのような、境遇にあっても、
 心の底から、手を差し述べようと奮闘している。

 中学時代から、すでに数十年が経つ。
 あの時の出来事は、まだ、終わっていなかったのだ。

 

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