一本の映画を撮るように、人生をプロデュースする話。(第5章:就職と抑鬱状態 編)

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講師と生徒の本気と本気がぶつかり会う、体育会系の進学塾。


入試前には、ハチマキを巻き、生徒の士気をより一層高める。


体育会系だったら良いって話じゃない。

合格実績がそれを如実に表していると思ってる。




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第一希望の企業に就職できたオレ。

骨をうずめる覚悟はあった。

全身全霊で、この仕事を全うしてやろうという強い気持ちで満ち溢れていた。

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新入社員1年目の5月。

ヒゲを生やしていたから目立ったのかな?

会社の運動会。

新卒代表で、”選手宣誓”の大役を任せられた。


バリバリの体育会系の進学塾だ。

東京体育館を貸し切って実施される運動会は単なるお遊びではない。

部署をあげての総力戦。

社長も自ら本気で戦う。


御歳50以上ながら、スポーツマンの社長のい短距離走で勝つことが出来れば、
社長のポケットマネーでハワイ旅行がプレゼントされる。


競争を楽しむこの社風が好きだった。

何事も本気で取り組む。

泥臭くて真剣。


この会社・生徒のために頑張っていく決意を固めることができた。

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8月には夏期合宿スタッフの仕事を死ぬ気でやった。

志賀高原をほぼ貸し切って行われる夏期合宿。


当時の話だが、

合宿に参加する生徒は10000人以上。

バス台数260台以上で東京から現地へ向かう。

貸切ホテルはのべ約40ホテル。

食事数は、のべ約100000食!


オレは中3受験生担当。


しかも合宿最終日に行われる”キャンプファイヤー”で
ライブを担当することにもなっていた。

生徒と講師の”本気と本気がぶつかりあう塾”だ。

一朝一夕のライブ練習なんかでは、生徒に気持ちが見破られてしまう。

1ヶ月、

いや、2ヶ月、

いや、それ以上前から、

徹夜で打ち合わせをしたり、
ライブハウスを貸し切って当日歌う歌を練習していた。

全ては、その日のために。

全てはキャンプファイヤーでのライブを通して、

生徒に本気で頑張ることのカッコ良さを伝えるために。

中3生、約3000人の前にたち、

オレは歌った。



キャンプファイヤースタッフのアツイ想いは生徒に確かに伝わった。

感動して涙してくれる生徒をステージ上から何人も見ることができた。

「行こうぜ!第一志望校へ。」

そのためには、オレはいつでも力尽きていい。



そんな風にも思うようになっていた。


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秋になると”起業家育成合宿”のスタッフへのお声をかけていただいた。


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