エスパニョール選手寮生活記4/一流選手を育てる食事。ミロにお好みで「砂糖」を入れる-未来のサッカー選手候補と暮らして感じた、真剣に生きるからこそ得られること
◆一流選手を育てる食事
成長時期の選手たちに与える食事には、最も気を使わなければならない。ましてや、ここは世界の中でも一流クラブのひとつ、エスパニョールの選手寮だ。寮では朝・昼・夜とご飯が出る。時間帯は以下のとおり。
朝ごはん-起き次第(最遅で10時ぐらいまで)
昼ごはん-13:00~14:30ぐらい
夜ごはん-20:30~22:00ぐらい
各食事の際には、各選手の体格やポジション、さらに筋肉の付き方に合わせて、個別の食事が用意される。食事のメニューはクラブのメディカルスタッフから、毎月FAXが送られてきて、それにしたがって子供達は食事を取る。もちろん間食は厳禁だ。
というのは、全部真っ赤なウソである。
ここはスペインですから。そんなこと、あるわけがない。絶対ありえない。
みんな間食大好き、甘いもん大好き、女の子大好きな典型的スペイン人である。
朝ごはんは、テーブルに無造作に置かれたパン。それと牛乳orオレンジジュース、そしてミロ(懐かしい!)だ。
パンは、ほぼ全てチョコレート付のもの。
EX.チョコ付ミニクロワッサン、チョコ入りカルネ、全体がチョコで完全にコーティングされたケーキパン・・・
さすがにチョコ大好きの私とはいえ、毎日チョコ尽くしの朝食を摂るわけにもいかないので、唯一チョコがついていないマドレーヌを毎日食べている。
が、そこはさすが外国人。みんな甘いものしか食べない。一番ポピュラーなのは
1.コップにどっさりミロ。牛乳を入れてレンジでチン。
2.あったかくしたことで、さらに甘さの増したミロ入り牛乳に
チョコ入りカルネを浸して、やわらかくなったところをパクッ。
3.ミロにはお好みで「砂糖」を入れる。
【ミロにはお好みで「砂糖」を入れる?】
これはスゴイ。もいっかい言ってみよう。
【ミロにはお好みで「砂糖」を入れる!?】
何回文字にしても、計り知れない迫力があるな。
要は、良い素材はどんな育て方をしても、ある程度は育つんだというお話。
(※注 これは2004年時のデータで現在もそうかの確証はない)
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