こせがれの夢⑥

恋愛について。
専門学校時代、夏は全国の農業高校から泊まり込みで研修に来る。もちろん同世代の女の子が来るのが楽しみで、このタイミングで彼女を作らなければ、女性との新たな出会いは卒業までは難しい。
この時、目に留まった女性が将来、妻となる。
トウモロコシ畑での草とり彼女が何列目かを数えて、反対側から草とり。
話ししなきゃと思うが、話せなかった。
研修期間最終日、皆で花火をするとのことで、駐車場に集まった。
その彼女が記念に写真を撮ろうと言ってくれて、一気に気持ちが高ぶった。
夜、希望者のみで飲み会。もちろん彼女も来た。
連絡先を交換して見込みありと感じ、次の日には皆地元に戻って行った。
次の月くらいだっただろうか、その期間に数組のカップルとなった彼女達が合同で、日曜日に俺たちの近くの最寄り駅まで来てくれた。
一番自分が距離が近くカップル成立感が誰にもわかる様な感じだったと思う。
手紙でのやり取りと学校の公衆電話での話しが楽しみだった。
彼女は高校を退学するか悩んでいて、自分の経験から卒業まで頑張る様に言い聞かせた。
遠距離恋愛が始まって、テレホンカードが無くなる早さに困った。
冬休みだったか、彼女の近くに遊びに行って、彼女は親に嘘をついてシティホテルに泊まった。
次の日、彼女と別れて自宅に帰る時に、彼女は泣いて我が家まで一緒について来てしまった。
彼女の父から、その夜、我が家に電話があり、「あなたの息子を恨みます」と父は言われたらしい。
彼女は東京に就職が夢で、関東出身の自分が羨ましく思ったのかもしれない。
彼女は希望通り都内の仕事に合格した。
僕は、卒業式が終わると自宅への帰路の途中に彼女と父で焼肉を食べに行った。
父は彼女に、「こんな息子のどこがいいんだ?」と聞き、後に宜しく頼むと言った。
その時、妻となることを確信した。
それからは、早かった。仲人をお願いして結婚の申し入れに行った。
トントン拍子で結納、平成6年6月5日に挙式となり20歳で結婚となる。

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