私が自由を求めるわけ⑩

何故、
私がそれほどの成績を収める様になる事が出来たのか。

それは、
工事が滞りなく、クレームにならない様に
無事に終わるという事は大前提として、
お客様が最初に希望したリフォーム内容の
上を行くご提案をする事を心がけ、
お客様のリフォーム後の生活が、
ウキウキワクワクになる様に
頭を捻ってご提案し続けたからだと思います。

ただの新しいキッチンと、
より毎日が快適に、使い勝手が良く、料理が楽しくなるキッチン、
アナタはどちらが欲しいでしょうか?

他の営業マンが相見積もりを恐れて
金額を安く抑える事ばかり考えている中、
私は常にお客様の満足、快適さを優先させて、
当初のご予算より金額が高くなっても、
より快適になった我が家の夢を見させてあげる事を意識し、
満足度の高いご提案を心がけたからこそ、
高額の契約を度々とる事が出来たのです。

しかも、満足度が高かったお客様は、
リピーターになってくれたり、ご紹介をしてくれます。

リピーターやご紹介の場合は、
通常相見積もりはありません、

従って、契約率は格段に上がります。

高額物件がそれほど多く無かったその会社で、
入社してたった6年間で、
マンションの全面改装を約10件程こなした営業マンは、
後にも先にも私だけの様です。

お客様には喜んで頂き、
売り上げは上がれば会社も喜び、
私もインセンティブが増えた事で喜び、
みんなが喜ぶ事をした結果、
トップ営業マンになる事が出来たのです。


私がトップになれたのは、
決して、売り上げウン千万を目標にしたからではありません。


自宅を新築していた際に、
使いにくい間取りの家に非常に落胆した私は、
3年もかけて資格を取得して仕事ができるようになった事で、
リフォームでより快適にする事への思い入れが、
周りのみんなよりもとても強かったからなのでしょう。

私がリフォームの仕事をしていて一番嬉しかった事。
それは、「アナタに頼んで良かった。本当に有難う」
という言葉を頂けた事です。
その時の売り上げ金額に関わらず、
この言葉が涙が出る程嬉しかった事を覚えています。
その言葉が欲しい一心で、
良い提案をしていたと言っても過言ではありません。

その後も、この出来事が強く心に残っていたので、
私は直接お客様と関わる仕事をして、
直接役に立って、直接有難うと言われる仕事が
一番やりたい事なんだ、
という想いを持ち続ける事となったのです。

そんなに仕事がうまく行っていたのに、
何故私はリフォーム営業を辞めたのでしょうか?

それは、仕事自体はとても充実して楽しかったのですが、
それに付随する事が私を悩ませたからでした。

私は正社員ではなく、嘱託社員でした。
お店の営業が平日19時まで、
土日祝が20時までのところ、
毎日18:20が定時でした。
毎月の月給は最低の額で、
ある一定の金額以上売り上げればインセンティブはありましたが、
残業代は出ませんでした。
上司の指示以外の休日出勤は、無給でした。

なので私は、なるべく定時で上がれる様に、
休日出勤をしなくても済む様に、
徹底的に業務の効率化に励みました。

常にカタログは最新の物が揃っているか、
サンプル品はすぐに探せる様に整理されているか、
事務仕事は二度手間にならない様にチェックを繰り返し、
来客や電話には即対応。

現場周りの地理も詳しく調べ、
ついでに何件も回れる様に一番効率の良いルートや
空いている道を調べあげ、時間のロスを少なくしながらも、
顧客への挨拶周りはマメに心掛けました。

現場毎に使う部材のメーカー・品番・色・サイズ
なども一覧表にまとめ、
誰が見ても一目瞭然になる様に務めました。

忙しい仕事の中、パフォーマンスを高めるために、
常に細心の注意を払っていました。

パフォーマンスを高めながらも、
顧客はとても大切にしました。

季節の挨拶状も、
皆が会社の印刷したものをそのまま送付する中、
自分オリジナルの物を作成し、
必ず、その人だけに向けたメッセージも手書きで添えました。

時間をかけるべきところはしっかりかけ、
省けるところはできるだけ省く、
という事をバランス良くやる様にした事で、
周りの営業マンは遅くまで残業し、休日出勤を繰り返す中で、
圧倒的短時間勤務の私が一番売上を上げたのです。


更に私は母親でもあり、主婦でもありました。

現場は朝早い時も夜遅い時もありました。
休みは交代制で、休みの間も現場は動いていたり、
店舗は元旦と不定期の店休日以外営業しているので、
お客様からの問い合わせの電話が入ります。
何かあればすぐに対処しなければなりません。

寝ていても、新しい見積もりプランの事や、
発注した商品の納期は間に合うか、
間違った商品が納入されていないか、
現場で職人が何か粗相をしないか、
外部工事の際は悪天候で工期が長くなる事への懸念など、
一年365日、一日24時間、
リフォームの事で頭が一杯の中、
子供達のお弁当作りや食事の支度を始めとした、
家の事も全てこなさなくてはなりません。

全国色々なところに単身赴任を繰り返していた主人は、
たまに家に帰ってきても、自分のやりたい事に夢中で、
家庭の事を考えようとはしませんでした。
息子たちも大きくなり、思春期の難しい事や進路の事を
何度相談しても我関せず状態でした。

そうなのです。
私は、仕事の事も家庭のことも完璧にこなそうとして、
精神的に追い詰められしまったのでした。

辞めた後も、もう持っていないハズの
会社の携帯電話の着信音の空耳が聞こえたり、
夜中リフォームの夢にうなされたりして、
いかに自分が追い詰められていたのかを実感しました。

心が本当に安らかになるのに、
1年ほどはかかりました。

リフォームを辞めた私が始めた事は・・・、
次回へ続きます。











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